2011台北電影節CF、人気監督がボクサーに!
そこでオファーしたのが、台北電影節で多くの賞を獲得した「海角七號(海角七号 君想う国境の南)」の魏德聖(ウェイ・ダーシェン)監督、2010年の百万元大賞を獲得した「乘著光影旅行(風に吹かれて−キャメラマン李屏賓の肖像)」の姜秀瓊(チャン・シューチュン)監督、2006年百万元大賞「一年之初(一年の初め)の鄭有傑(チェン・ヨージエ)監督、「情非得已之生存之道(ビバ!監督人生)」で主演男優賞を獲得した「艋舺(モンガに散る)」の鈕承澤(ニウ・チェンザー)監督をオファー、今年の台北電影節はヘビー級が揃いました。
何蔚庭(ホー・ウェイティン)監督が最も得意としたのは、いつも気品のある魏德聖(ウェイ・ダーシェン)監督のイメージチェンジ。撮影時に一番早く現場に到着した魏德聖(ウェイ・ダーシェン)監督は、前日にこのために髪を短くカットして、上半身や足に赤銅色のメイクを施し「胸の筋肉が必要?」と腕立て伏せをするなど、スタッフを笑わせていました。
しかし、冥想のシーンでは精神を集中して“静”を演じ、台湾映画界は良い役者を発掘したようです。
撮影が終わると「演技はそれほど大変ではなかったけど、監督が疲れたんじゃないかな。怪我をさせちゃいけないとか、色々気を遣うことが多いからね。」と語っていました。
姜秀瓊(チャン・シューチュン)は女性ボクサーを演じ、「ミリオンダラー・ベイビー」のヒラリー・スワンクのように「もっと殺気を!」と言われましたが、普段は優しい彼女「殺気ってどこから出るの?」と戸惑った様子。「自分はスケバン、それからガラの悪いタクシードライバーだ、などとイメージしてみました」と笑って言いました。
映画監督とボクサーの似ているところは?と聞かれ、「ボクサーは、いつも10数分で試合が終わるけど、その前に訓練や身体作りで多くの時間を使います。そして爆発する火花は1〜2分。全力を出すために孤独に打ち勝つ精神力は、ある種賭けのような映画製作の中で、興行収入を要求されたり投資に対するる回収など一人で沢山の問題を抱える台湾の監督に似ています。」と答えました。
鄭有傑(チェン・ヨージエ)監督は、最初はファイティングシーンで「力が足りない!」と言われましたが、何度も繰り返し、監督もだんだん満足していったようです。
「小さい頃から日本の漫画『はじめの一歩』をずうっと見ていて、僕の人生に大きな影響を与えました。主人公は最初はひ弱な少年だったけど、チャンピオンになるためにどうしたら強くなれるかと自問自答が絶えない。ボクサーと映画監督はよく似ていると思う。練習はとてもつらい、でも諦めたら負け。負けた時はそれを受け入れる。ボクサーとしての寿命が短いのは俳優と似ているかも。監督は長いから本質は違うけど、努力のプロセスは似ているよね。」と言う鄭有傑(チェン・ヨージエ)監督でした。
バイクで撮影現場に来た鈕承澤(ニウ・チェンザー)監督は、オンタイムで到着。すぐに着替えて練習を始めました。数日前に足の古傷が痛み出したそうですが、「大丈夫。ちょっと休めばOK。」と言い、縄跳びで身体を暖め、大きな声を出してラストスパートに向けて準備をしました。
「ボクサーは忍耐力と十分な練習が必要だね。一番好きなボクシング映画は『レイジング・ブル』と『ロッキー』の一作目。映画の内容は違うけど、普通の人が奮闘してその苦境を描いていることで、他のボクシング映画と違う。ボクサーと映画監督の類似点?考えたことないね。」
今年の台北電影節は、6月24日から7月16日まで開催、ノミネートは5月4日に発表になります。
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