台湾映画「星空」のロケ地セットも一般公開開始!
劇中の重要な場所のためロケハンで台湾全土を回ったスタッフでしたが、最後に林書宇監督自身が見つけたのが、観光名所としても人気の阿里山登山鉄道の「奮起湖」。海抜1405メートルのここは直物景観で知られる場所であり、杉、孟宗竹、四方竹が最も有名です。しかし、ここは沼地のため、歩行も困難なところに建築資材を運んで丸太小屋を作るのは至難の業。スタッフたちはひざまで泥につかりながら慎重に作業を進め、原作のジミーの絵本とほとんど変わらないファンタスティックな小屋を作ることに成功しました。
さらに、撮影にあたっては沼地なのでライトを立てることができず、光源確保も困難を極めましたが、スタッフのアイデアで台湾最大の気球仕様のライトを空に上げることになりました。この気球ライトが上がると、森の中の小屋はまるで月の光に照らされたようで、まさにジミーの絵本の世界がそこに出現。
台湾映画史上初めて使われたこの気球ライトは、後日プレミアのときに披露されました。
12月16日の一般公開初日に嘉義縣縣長張花冠、林書宇監督と共に訪れた主役の少年を演じた林暉閔(リン・フイミン)は、「映画の完成後にこの小屋が保存されるなんて思いもよらなかったから、今日ここに戻って来られて本当にうれしい」と語りました。
また、見学に来た大勢の小学生から「監督、僕たちも『星空』を見ました」と言われた林書宇監督も、とてもうれしそうだったそうです。
映画の中では両親の諍いに心を痛めた少女が、同級生の少年と都会の生活から逃れ、この山奥の森にある丸太小屋に来て祖父母と暮らした暖かい日々の想い出に癒され、美しい星空に出会い、勇気を得るという重要なシーンで使われるところです。
この「星空」の丸太小屋は、12月16日から半年間、毎日9時から16時まで公開されるということなので、ぜひ行ってみたいと思います。
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