台湾映画「陣頭」1億突破!会見
MRT中山駅からすぐというアクセスの良いこのレストラン、美味しいカジュアルイタリアンと雰囲気の良さで人気のお店だそうです。ここの2階が会見場で、私たち取材陣にも会見の前にドリンクと軽食が用意され、素敵なテーブルセットで有り難くいただきました。
この時に、この映画のプロデューサー范建祐さんと少しお話していたのですが、彼の手がけた昨年の「雞排英雄」は2011年の1億超えのトップバッターで、ECFA(中国と台湾の間で締結された自由貿易協定に相当する包括的な経済協定)以降初の大陸進出映画となり、そして今年もまた「陣頭」が1億突破第一号、というすごい記録の持ち主です。
2日後に大作「痞子英雄首部曲」も1億超えを達成しましたが、こちらは制作費3.5億、片や「陣頭」はその十分の一くらいだそうですから、利益率からしても「陣頭」の凄さがわかります。
范さんは、こういった台湾映画のアイデンティティを色濃く出した“台湾人情喜劇”をシリーズ化していきたいと言っていました。「日本の寅さん映画のように」と言っていたのが印象的で、いつもの穏やかな表情の中に熱い思いを感じました。
そして、いよいよ会見の始まりです。馮凱(フォン・カイ)監督、柯有倫(アラン・コー)、黃鴻升(小鬼)、林雨宣(リン・ユーシュエン)、陳博正(阿西)、柯淑勤(クー・シューチン)、陳世旻(瑪利亞)ほかがミニ太鼓を持って登場。このミニ太鼓に数字が書かれていて、号令のもと一斉に「102387937」という興行収入を披露しました。
馮凱(フォン・カイ)監督は、「先行上映の初日、ある映画館で一回目の観客は9人、二回目はたった一人だった。でも、一人でも有り難くて、終わった後追いかけていって映画グッズを渡してお礼を言った。そして一緒に写真を撮ると、その人は口コミで応援すると言ってくれた。そして、その後俳優達と上映後のQAを始めた。」というエピソードを涙ながらに語りました。
シャンパンでの乾杯のあと、囲みでは柯有綸(アラン・コー)が「映画を見てくれた人たちと一緒に台湾を一周したい」とうれしそうに語りました。この台湾一周をちょっと説明しますと、劇中の陣頭チームが太鼓を背負って台湾を回り、各地でパフォーマンスをするという内容にちなんだものです。柯有綸は、このチームのリーダー役を演じています。
シンプルではありましたが、スタッフ・キャストの一丸となった映画への熱い思い、そして地道なプロモーションで作品の良さを伝えた成果に対する喜びが私たちにも伝わる会見でした。
「陣頭」
◆台中を舞台にして、都会から帰って来た若者が伝統的な太鼓のチームを結成して友情、愛、親子の情愛を描く青春映画。
◆あらすじ
台中の有名な陣頭の家に生まれ育った阿泰は、父から認められないことで反抗的になり、二人の関係は気まずいものだった。しかし、新しい陣頭を目指してチームを結成、ライバルチームと演奏地域を賭けた戦いに臨む。阿泰は太鼓を背負って台湾一周の旅に出、各地でパフォーマンスを展開。それに注目したテレビ局の追跡取材と放送が話題を呼び、彼らは台湾中から知られる存在に。そんな彼らの活躍をおもしろく思わないライバルチームのリーダーは、嫌がらせを始める・・・。
監督:馮凱(フォン・カイ)
出演:柯有倫(アラン・コー)、黃鴻升(小鬼)、林雨宣(リン・ユーシュエン)、陳博正(阿西)、柯淑勤(クー・シューチン)、陳世旻(瑪利亞)ほか
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