「賽德克、巴萊(セデックバレ)」Blu-ray/DVD発売サイン会イベント
イベント開始の90分前なので、椅子は並べられていたもののまだステージは設営中。整理券をもらい「メディアの受付はどこですか?」と聞くと一瞬「はぁ?」みたいな顔をされましたが、丁寧に案内してくれました。取材に来て、一般客と同じようにサインをもらうなんて人は、台湾メディアにはいないようで…。
この時すでに一般客用の椅子は満席、開始時間になるとその周りを囲む黒山の人だかり。中には賽德克族の衣装を来て参加している人も数人いました。
そんな中、魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督、メインキャストの林慶台(リン・チンタイ),大慶(ダーチン),馬志翔(マー・ジーシャン)が登壇すると拍手と大歓声。いやぁ、かっこいいです。監督も髪を短くして若々しかったのですが、去年3月の香港電影節に始まる宣伝活動はすでに一年を超え、14ヶ月にも及んでいるため「まるでマラソンのようだよ。海外宣伝が終わったら、家でゆっくり休みたい。」と笑いながらも真情を吐露していました。
挨拶の後、Blu-rayとDVDに収録されているメイキングの中から、素人俳優たちの訓練風景が映し出されました。監督は彼らに“狩人の眼”を要求、それぞれの本性を見極め、ふさわしい役柄に配したということでした。
この厳しい訓練は3ヶ月続き、プロの俳優である馬志翔(マー・ジーシャン)は、「彼らは気負わないし、怖がらない。その表現力には驚かされた」と言っていました。
また、母親達と少年達の別れのシーンでは、気温が10度という雨の中の撮影、みんなカットがかかるとバスタオルで身体を覆っていましたが、これが3日間続き、重傷の風邪に罹る人が続出だったそうです。
中年のモナルダを演じた林慶台(リン・チンタイ)は、「訓練開始後すぐに病気で入院することになり、退院後は体力もなかった為訓練に戻れないと思った。監督から励まされ、一度家に帰って“神の御心”を信じた。この映画で演じたことは、貴重な体験だった。」と、その頑健な外見からは想像できないエピソードを語ってくれました。(ちなみに、林慶台(リン・チンタイ)は本業が牧師さんです。)
一方、モナルダの青年時代を演じた大慶(ダーチン)は、この映画を機にプロの俳優として活動していくことになりましたが、客席から黄色い歓声が飛ぶアイドルばりの人気。次回作は詐欺グループの兄貴と弟分の義理人情を描いたコメディで、6月にクランクインすることを明らかにしました。「それ以上はまだ話せないけど、学ばなければいけないことが沢山ある。」ということでした。
馬志翔(マー・ジーシャン)は高校野球を描く監督作「KANO」の制作がすでに発表されていますが、チームは2人の漢民族、3人のアミ族、プュマ族が1人、日本人3人で編成され、この中の3人がメインキャストになるそうです。いま、素人俳優のオーディション中で、9月にクランクイン予定、美術には「賽德克、巴萊(セデックバレ)」の種田陽平に再度オファーしたいと言っていました。
サイン会の限定150人というのは、大陸の宣伝期間中に一次帰国した監督の飛行機の時間の都合ということで、これが終わるとまたとんぼ返りしたようです。
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