« 東京国際映画祭「Together(原題:甜‧祕密)」許肇任(シュー・チャオレン)監督インタビュー | トップページ | 東京国際映画祭『激戦』林超賢(ダンテ・ラム)監督インタビュー »

2013/11/09

『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』公開記念、ディーン・フジオカ連日のイベント

1109dean1ディーン・フジオカ監督・主演・主題歌の映画『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』11月9日(土)から公開になりましたが、これを記念して堀江貴文とのトークイベント、初日舞台挨拶が行われました。
配給会社からオフィシャルレポートが届きましたので、その模様をお伝えします。

11月8日(金)ディーン・フジオカ×堀江貴文 ニコニコ生放送直前!禁断トーク

1109dean2MC:それでは早速、お話を伺って行きたいと思います。ディーンさんから一言ご挨拶お願いします。

ディーンさん:今日はニコニコ生放送に呼んでいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

MC:堀江貴文(ほりえたかふみ)さん一言ご挨拶お願いいたします。

堀江さん:よろしくお願いします。実は僕、発売した頃に原作本を読ませていただいてたので気になって観たかったんですよ。面白かったですよ。特に唇を切るシーンが生々しくてね。

ディーンさん:ありがとうございます!

MC:明日から公開する『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』ですが、堀江さんは本作の予告編をwebでご覧いただいてTwitter上で言及されたことから、今回の登壇につながったということをお聞きしているのですが、いかがですか。

堀江さん:元々この事件に興味があったんです。逃げて捕まるまでは興味なかったんですけど、逃げる過程とかを本で読んでから興味を持って…どんな風に映像化されるのか気になっていました。

MC:ディーンさんは映画化の話を聞いた時はどう思われましたか。

ディーン:最初俳優としてお話をいただいたんですが、当時この事件のことは知らなかったので、後追いで調べていきました。役者として香港や台湾で活動させていただいていますが、良い人の役が多かったので、幅を広げたい気持ちがあったんです。
主演のオファーをいただいてから半年間プロジェクトが動かなかったので、その間に役者として自分のやるべきこと、日々役作りや情報を集めたりしていたらエグゼクティブ・プロデューサーの方から監督のオファーもいただいたんです。

MC:堀江さんは監督・主演・主題歌の3役を務めるディーンさんをどう思いますか?

堀江さん:僕自身、最近プロデュースにも興味が出てきて今度僕の「拝金」という
小説も映画化するんです。今は旧作をリバイバル上映したりしているところが全国で150館くらいのネットワークができていると聞いて、そこで僕もオリジナルの作品を作りたいって思って…映画づくりの環境も少し前とだいぶ変わりましたよね。
最近だと機材も安くなって編集環境もよくなり、低予算で作れるようになったことに興味があって。この間上映された、大根仁監督『恋の渦』は数十万円で製作されていて、役者も演技学校の生徒を使って、単館系でヒットしていますよね。SNSでプロモしたりして、面白い時代になったなと思いました。

MC:ディーンさんは香港・台湾・インドネシアなどアジア圏で活動されていますが、当時、海外ではこの事件はどう報道されていましたか?

ディーンさん:僕自身この事件を全く知らなかったです。なぜこの事件が本になったり、映画のプロジェクトになったのか不思議に思ったので、そこから色々と調べていきました。

堀江さん:僕は知っていましたけど、あまり見てなかったです。普段からあまりTVとか見ないんで。あと自分が捕まったこともあったんで(笑)刑務所の中で原作を読みました。リアリティがありました。

MC:今市橋受刑者は獄中にいて、その中からの手記が原作となっていますが、賛否ある題材を映画化するチャレンジのきっかけは?

ディーンさん:(主演をオファーされてから)半年間プロジェクトが動かなかった間、作る側に立った時の映画の魅せ方など考えることができました。映画化にあたって、どういうリスクがあるのか、周りにもいろんな忠告をいただきました。
一番原動力になったのは、最初の“疑問”ですかね。殺人は絶対にしてはいけないことで、この事件を美化したり、ヒーローにしちゃいけないと思いました。だけど、この物語を通して反面教師のようなポジティブな方に持っていけたらと思ったんです。

MC:共感というと、ちょっと違うと思いますが、本作を観てどこかしら人間の弱さや
落とし穴と感じてもらえるところがあると思います。
自分でもこういうことが起こってしまうんじゃないかと感じたところなどはありますか。

堀江さん:まぁ変な人ですよね。ただ、刑務所にいた経験から思ったのは、ちょっとしたボタンの掛け違いからそうなっているんじゃないですかね。普通の人なのに凶悪犯だったり。子どもの頃の生活環境とか、本気で向かい合ってくれる大人がいなかったりとかちょっとしたことがきっかけになっているような気がします。

MC:最後に、本作の見どころについて最後に一言お願いします。

堀江さん:やはり唇を切るシーンですかね。あそこは生々しくてどのように撮影したのか、後のニコ生で聞いてみたいと思います。

ディーンさん:あのシーンは原作本でなるほどって思った部分なんです。僕福島出身なんで寒さに慣れていると思ってたんですけど、シナリオハンティングで冬に青森に行った時、顔面が凍るほどの極寒を体感したんです。感覚がなくなって、これ以上北に行ったら死ぬと思って…その時、彼はこれ以上北に進めないけど南に戻ったら捕まる。市橋受刑者がそう思ったかはわからないですが、寒さゆえ感覚がなくて唇を切るという発想が生まれたのかなと自分なりに解釈したんです。そういう風に気になったところを原作から抽出するようにしました。


11月9日(土)109シネマズ川崎での初日舞台挨拶

1109dean3有村昆さん:本作、監督・主演・主題歌の3役をつとめられたディーン・フジオカさんです!どうぞお入りください。

ディーン・フジオカさん:みなさんディーン・フジオカです。今日はお忙しい中お越し
いただきましてありがとうございます。よろしくお願いします。

有村さん:本日公開初日を迎えていかがですか?

ディーンさん:事件を知ってから2年7ヶ月という時がたって公開というのは改めて彼が逃げていた期間(同じく2年7ヶ月)の長さを感じます。

有村さん:監督と主演をご自身でつとめられたことについて苦労などありましたか?

ディーンさん:演技にダメ出しするのも自分ですからその点ではクルーのみんなに助けてもらいました。俳優としてオファーがあり下準備をしていった中で事件のことをネットで知ってから掘り下げて調べていったことが監督をやる上でも役立ったと思います。
撮影3日目に警察から逃げるシーンで、アキレス腱近くを切ってしまう怪我をして6針縫ったんです。一ヶ月は安静にしなければならないといわれたんですが、撮影の予定を変更するわけにもいかず、撮影のとき以外は車椅子で移動しました。役者だけだったら休んでしまったかもしれないですね。

有村さん:撮影前にロケハンなどで彼の逃亡先などにも行ったりしたのでしょうか?

ディーンさん:実際に逮捕されたフェリー乗り場で逮捕時居合わせた売店のおばちゃんから話を聞いたり、潜伏していたとされるオーハ島や、久米島の人から直接話を聞いたりしました。久米島でもなんだか変な人がいると噂にはなっていたみたいです。

有村さん:主題歌についてお伺いしたいと思います。この「My Dimension」を選んだ理由はありますか?

ディーンさん:もともと自分の名刺代わりにつくった曲で、他にも何曲か候補があったのですが、プロデューサーやスタッフの方から推薦されて、映画にはめてみると「完成したな」という感じになったので選びました。

有村さん:ディーンさんご自身で一番印象に残っているシーンなどありますか?

ディーンさん:潜伏先のオーハ島で通り過ぎる船に手を振るシーンですかね。近づきたいけど近づけない、彼の複雑な心理を考えながら演じたのが印象深いです。

有村さん:今後の活動などについてお伺いさせてください。

ディーンさん:香港、台湾、インドネシアなどアジア圏を中心に活動させていただいていて自分でミュージックビデオを撮影したりもしているのですが、ライブなど音楽活動を中心にやっていきたいと思います。

有村さん:最後に一言この映画についてお話ください。

ディーンさん:殺人犯を美化してはならないと思いながらつくりました。この作品をつくるにあたって、多くの方に助言や忠告を頂きました。
しかし、やりぬかなきゃと思ったのは、逃げる癖がつくと逃げ続けるというのは、誰にでも起こりえることかもしれませんし、反面教師的に学んで悲惨な事件が無くなることを願いよい世界にしようという希望を感じてもらえればと思ったからです。気にっていただけたら周りの方にお勧めください。


『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』

僕は、「市橋達也です」と答え、逮捕された―。
日本中を震撼させた市橋達也の逃亡劇を描く衝撃のクライムサスペンス誕生

2007年3月26日。千葉県市川市のマンションから、ひとりの若い男が捜査員の追跡を振りきって逃走した。
部屋のベランダに置かれたバスタブからは、行方不明になっていたイギリス人女性英会話講師の変死体が発見される。
これが日本を震撼させた殺人犯・市橋達也の、2年7ヶ月に及ぶ逃亡生活の始まりだった。
青森、四国、沖縄、名古屋、大阪、福岡――。
行く先々で名前を変え、顔を変え、自らが犯した許され難い罪から逃げ続けた2年7ヵ月。

想像を絶する逃亡生活の真実に迫る軌跡を辿り、殺人犯心理に肉薄した実際に起きた、イギリス人女性殺害事件の犯人・市橋達也自身による手記をもとに映画化。死亡説、自殺説、女装潜伏説などの憶測が飛び交う中、逃亡の途中で整形手術を受けた事実や、ネット上に市橋のカルト的信奉者まで現れたことは日本全国に衝撃を与えた。
決して許されることのない事件を起こした市橋。その逃亡の軌跡は圧倒的なリアリティとサスペンスがみなぎる。

11月6日(水)ネット配信開始
11月9日(土)から12月6日まで全国109シネマズ・新宿ミラノにてロードショー

■監督・主演・主題歌 ディーン・フジオカ 
■エンディング・テーマ「My Dimension」DEAN FUJIOKA
■原作::「逮捕されるまで~空白の2年7カ月の記録~」市橋達也(幻冬舎文庫)
■配給:セディックインターナショナル 電通/配給協力:マンハッタンピープル
/配信配給協力:マイシアターD.D.
カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーデジタル/
(C)2013「I AM ICHIHASHI 逮捕されるまで」製作委員会/PG12
公式サイト ichihashi-movie.jp

※関連記事

ディーン・フジオカの『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』ポスター解禁!
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2013/09/i-am-ichihashi-.html

|

« 東京国際映画祭「Together(原題:甜‧祕密)」許肇任(シュー・チャオレン)監督インタビュー | トップページ | 東京国際映画祭『激戦』林超賢(ダンテ・ラム)監督インタビュー »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 東京国際映画祭「Together(原題:甜‧祕密)」許肇任(シュー・チャオレン)監督インタビュー | トップページ | 東京国際映画祭『激戦』林超賢(ダンテ・ラム)監督インタビュー »