第51屆金馬獎審査員記者会見
第51屆金馬獎の審査員記者会見が、12日に台北のグランドハイアットで行われました。この日登壇したのは、ベテラン女優の陳沖(ジョアン・チェン)、監督の關錦鵬(スタンリー・クァン)、郭富城(アーロン・クォック)、馮徳倫(スティーブン・フォン)、編集マンの陳博文(チェン・ボーウェン)、音楽プロデューサーの黃韻玲(ホアン・ユンリン)、王嘉明(ワン・ジャーミン)、ミキシングの曹源峰(ツァオ・ユエンフォン)の8人です。
金馬獎の審査は三段階になっており、最初は台湾、香港、中国の映画評論家や学者、プロデューサー、監督ら映画人23人が審議して候補を決定。この中の11人が次の段階で審議し、最終的には22日の受賞式当日上記8人の審査員と共に協議して決定します。
今年の審査員長陳沖(ジョアン・チェン)は、「たいへん光栄です。そして私にとってとしも良い勉強の機会でもあり、審査の過程で映画に感動し新しい啓示を受けます。審査に当たっては、各人の考えや見方がありますから、沢山の異なる意見を出し合うことで、自分では気づかなかった点が見えることに期待しています」と語りました。
關錦鵬(スタンリー・クァン)
「今年は金馬奨の新しい半世紀の始まりで、私は二度目の審査員をつとめます。毎日4作を見るのはとてもたいへんですが、これもまた素晴らしい過程です」
馮徳倫(スティーブン・フォン)
「僕はふだん口数が少ないのですが、今回は積極的な意見を言います」
郭富城(アーロン・クォック)
「公正・公平を原則に審査をします」
記者からは、先日中国が自国メディアに出した金馬奨において『KANO』の一切の報道禁止令について意見を聞きましたが、陳沖は「その事は知りません。とにかく作品を見ることが先決です。そして、政治的なことは我々審査員に何ら影響を及ぼしません」とキッパリと否定。もちろん、この事を知らないことはありえませんが、立場上「知らない」と言わざるを得なかったのでしょう。
また、審査員としてどんな事前準備をするかという質問には、これまた陳沖が「私たちはこれまで多くのキャリアを積み、人生経験もあります。ですから特別な準備は必要ありません」と答えました。きりりとしたビジュアルもあり、今年の審査委員長にはかなり厳格なイメージをうけました。
逆に、郭富城(アーロン・クォック)が「毎日映画を見て、台湾の美味しい物を食べるので太らないよう体のコンディションに気をつけないとね」と笑わせて、場内を和ませていたのが印象的でした。
第51屆金馬獎の結果は、今月22日に國父記念館で発表されます。
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