陳可辛(ピーター・チャン)監督の『最愛の子(原題:親愛的)』が来年1月に公開!
昨年中華圏で公開され数々の賞を獲得した『最愛の子(原題:親愛的)』が、いよいよ日本でも来年1月に公開されます。
中国で多発している子供の連れ去り事件の実話を元に作られた本作は、趙薇(ヴィッキー・チャオ)が香港電影金像奨でや香港電影評論学会大賞など最優秀主演女優賞を総なめにしたほどの演技で話題になりました。
ストーリーです。
中国・深圳の街なかで、ある日突然姿を消した3歳の息子ポンポン。両親は必死で愛する息子を探すが、警察に届け出て、インターネットを使って情報を求めて もその消息はつかめない。罪の意識と後悔に苛まれながらも、かすかな希望を胸に探し続けて3年後、両親は中国北部の村に暮らす息子をようやく見つけ出す。 だが、6歳になった彼は実の親のことを何一つ覚えておらず、育ての親である最愛の母との別れを嘆き悲しむのだった…。
連れ去りとは知らずに子供を育てるのが趙薇ですが、ノーメイクに近い田舎の母親像を体現しており、子供への愛とそこから展開する必死の行動の中で見せる母親の強さや苦しみ、女性の悲哀を見事に演じています。
また、行方不明になった子供の両親を、黄渤(ホアン・ボー)と郝蕾(ハオ・レイ)が演じているのですが、実は既に離婚していて父親に会いに来ていた時にその子がいなくなってしまうという設定で、このもと夫婦の関係が子供を探すことで変化していく過程も見ごたえがあります。
本作はサスペンスタッチにもなっているので、謎解きの部分に抵触しないようにご紹介しますが、最初に趙薇が登場するシーンやラストシーンの映像が素晴らしく、陳可辛(ピーター・チャン)監督の演出に唸らされます。
私は昨年の金馬影展(台湾)で見たのですが、この素晴らしい映画が日本での公開が決まり、本当にうれしく思います。
そして、11月21日から29日まで開催される、第16回東京フィルメックスでも上映が決まりました。11月23日の18時からで、上映後のQ&Aも予定されています。
『最愛の子』(原題:親愛的)
2016 年新春、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督:陳可辛(ピーター・チャン)
出演:趙薇(ヴィッキー・チャオ)黄渤(ホアン・ボー)郝蕾(ハオ・レイ)佟大為(トン・ダーウェイ)張雨綺(キティ・チャン)
配給:ハピネット+ビターズ・エンド
公式サイト:http://bitters.co.jp/saiainoko/
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