東京国際映画祭『レイジー・ヘイジー・クレイジー(原題:同班同學)』陸以心(ジョディ・ロック)監督Q&A
東京国際映画祭がワールドプレミアムになる香港映画『レイジー・ヘイジー・クレイジー(原題:同班同學)』の上映で、陸以心(ジョディ・ロック)監督と撮影の邱忠業(ジャム・ヤウ)が登壇しました。
24日にはキャストの女優達が揃って賑やかだったようですが、25日は監督とカメラマンでQ&Aが行われました。
この作品は恋と友情、嫉妬、裏切りなどを通して3人の女子高生のみずみずしい日々を描いたもので、主演の3人は一般公募も含めたオーディションで選ばれたフレッシュな女の子です。援助交際をしている設定の為、大胆なシーンやヌードも体当たりで演じています。
彼女達を取り巻く大人たちは、日本でNHKのドラマに主演した王宗堯(グレゴリー・ウォン)や邵音音(シュー・ヤムヤム)のほか、徐天佑(チョイ・ティンヤウ)、陳靜(ダダ・チェン)、蒼井そらも特別出演しています。
陸以心監督はとてもおもしろい経歴を持つ女性で、私立探偵やバーテンダー、エキストラの俳優、テレフォンセックスのオペレーターなども経験している方です。こういった経験を書いた「二十五歲前。我試過」という本を出したところ、興味を持った彭浩翔(パン・ホーチョン)監督から電話がかかってきて会い、ぜひ一緒に仕事をしようということで「恋の紫煙2」の脚本を担当することになったそうです。
それから『低俗喜劇』『撒嬌女人最好命』『飛虎出征』『指甲刀人魔』などの脚本を手がけ、本作で監督デビューとなりました。
観客からの質問はこの作品を撮るきっかけや、音楽にピアノ曲を使ったこと、明るい映像にした意図、少女達が屋上で水浴びするシーンの映像について等々。
明るい映像については「アジアで援助交際をテーマにした映画は夜のシーンや暗いシーンが定番になっているのでそれは違うのではないかと思う。彼女達の人生の中で援助交際はほんの一時期だし、太陽のもとで明るくのびのびとした若さを表現しようと思って、セックスシーンも明るい昼間にしました」と、監督が答えていました。
最後の挨拶では「今回はチケットが秒殺だったと聞きました。皆さんにとても関心を持っていただき、本当に感謝しています」という監督、そして日本語が流ちょうなジャムさんは「今日は貴重な時間を割いて映画を見に来てくれて、カムサハムニダ!」と言って場内大爆笑でした。
新感覚のとてもおもしろい映画だったのですが、残念なことに日本語字幕に不備がありました。小さい頃から仲良しの二人を「○○(場所の名前)の双子」と訳されていましたが、これは「○○(場所の名前)のTwins」なのです。「Twins」という単語をあの人気デュオと知らずに(?)「双子」と訳してしまったのでしょう。
その為に、最後の3人のシーンで「私たちは○○(場所の名前)のTwinsじゃなくて、S.H.Eだ!」というセリフが生きてこないのです。
このQ&Aは、後日Podcastで配信予定です。
『レイジー・ヘイジー・クレイジー』
監督:陸以心(ジョディ・ロック)
製作:彭浩翔(パン・ホーチョン)
出演:郭奕芯(クォック・イッサム)廖子妤(フィッシュ・リウ)麥芷誼(マック・チーイ)王宗堯(グレゴリー・ウォン)蒼井そら 陳靜(ダダ・チェン)邵音音(シュー・ヤムヤム)徐天佑(チョイ・ティンヤウ)
東京国際映画祭の作品紹介ページ:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=43
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