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2015/10/31

東京国際映画祭『The Kids(原題:小孩)』于瑋珊(サニー・ユイ)監督Q&A

1031kids1東京国際映画祭で上映された台湾映画『The Kids(原題:小孩)』で、于瑋珊(サニー・ユイ)監督がQ&Aを行いました。
登壇したときに会場がザワッとしたように、若く可愛い于瑋珊(サニー・ユイ)監督は、1985年生まれの30才。大学卒業後に張作驥(チャン・ツォーチ)監督のもとで修行し、2009年から創作活動を開始、本作で監督デビューしました。

1031kids2この映画は、『台北の朝、僕は恋をする(原題:一頁台北)』の陳駿霖(アーヴィン・チェン)監督がプロデュース、映画的手法で製作する公共電視の 「公視人生劇展」で放送され、今年の台北電影節で上映された作品です。
孤独な先輩に恋をした男子高校生が学校を中退して結婚し16才で父親になり、貧しいながらも助け合って生きていく中で、いろいろな問題に遭遇し挫折を味わったりそこから自分と相手を見つめ直していくというストーリー。

1031kids3製作の苦労について聞かれた監督は、「この映画は初めての長編で、ごくごく低予算で撮りました。スタッフとして参加してくれたのは、以前私が助監督をしていた頃の友人たちが集まってくれて、友情と人情で頑張って助けてくれました」と答えていました。
そして2人の子供が実は父親は違うのではないか、また10代の母親の苦労を知って彼女の職場の知り合いから養子の話がくるが、これは裏に人身売買があるのではないか、という質問がありました。
確かにそういう風にも見られる点があるのですが、監督は両方とも否定。複雑な設定や展開に慣れてしまっている私たちですが、この物語は実にシンプルでストレートな映画だということで、そこが逆に新鮮と言えるのかもしれません。

1031kids4撮影の手法についての質問もありました。カメラを手持ちと固定に分けた意図は、現在のシーンは躍動感のある手持ち、回想は固定でゆったりとした効果を出したということでした。
そして、主演の2人について、監督は「今の台湾で期待される若い俳優」だと紹介。
実は、若いカップルを演じた巫建和(ウー・ジエンハー)と溫貞菱(ウェン・チェンリン)は先ごろ日本でも公開された『共犯』に続き、これが4度目の共演。巫建和はデビューした2010年に早くも台湾電視金鐘獎ドラマ部門助演男優賞を受賞、溫貞菱は2014年に台湾電視金鐘獎ミニシリーズ部門最優秀主演女優賞を獲得しています。

1031kids5最後に監督は「この映画は、現代社会の中で若い2人が何故そのような状況に追い込まれていったのか、10代の子ども達を理解したいと思いこの映画を撮りました。ですから、ぜひ大人たちに見てもらいたいと思います」と、語っていました。

このQ&Aは、後日Podcastで配信予定です。

『The Kids(原題:小孩)』
監督:于瑋珊(サニー・ユイ)
製作:陳駿霖(アーヴィン・チェン)
出演:巫建和(ウー・ジエンハー)溫貞菱(ウェン・チェンリン)柯宇綸(クー・ユールン)高盟傑(ガオ・モンジエ)
東京国際映画祭の作品紹介ページ:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=41

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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