台北電影節で上映された秀作ドラマ2『麻醉風暴2』!
パート1は、医療事故の裏に隠された真相を暴く過程で、医療や社会問題、そしてそれに関わる人々の隠された生活や過去などから浮かび上がる人間ドラマをきめ細やかに描き、友情、愛情、師弟愛などが見事に紡がれていた作品です。
今回のパート2は前作から続投するキャストも多いのですが、舞台も役柄も一新。それぞれが違うキャラクターとなっているところも興味深いです。
今回の特別上映のQ&Aに参加したのは、蕭力修監督、洪伯豪(ホン・ボーハオ)監督、黃健瑋(ホアン・ジエンウェイ)、許瑋甯(アン・シュー)、新メンバーの李國毅(レゴ・リー)、孟耿如(モン・ガンルー)。人気スターの登壇に、会場はたいへんな盛り上がりでした。
ヨルダンロケで黃健瑋が怪我をして一ヶ月撮影が停まったらしいですが、英語の得意な彼のおかげで、監督はとても助かったと言っていました。黃健瑋は若い俳優に演技指導もしたりしている実力のある人ですから、監督のサポートにも力を発揮したそうです。
第一話には出ていないからか、吳慷仁が登壇しなかったのは残念ですが、先日のインタビューで、「体重を86キロに増やして頭は丸刈り、前とは全然違う役だよ」と言っていたのが気になります。
第一話のストーリー
ヨルダンの難民キャンプの医療施設で働く医師蕭政勳は、テロに巻き込まれ命は助かったが、尊敬する先輩医師や可愛がっていた少年を亡くす。
一方台湾の病院では熱血医師の熊森が人命救助優先で病院の方針を無視し、天才的な外科手術を行っていた。彼は、かつて医療ミスで父を亡くし、医師を目指した経緯がある。さらに医師とは別にインディーズのラッパーとしても活動し社会の矛盾を人々に訴えていた。
そして病院関係者が集まる新薬の発表パーティが行われている中、地下鉄で一人の男が爆弾を爆発させた。死傷者や逃げ惑う乗客達でごった返す構内には、ヨルダンから帰国した蕭政勳、医療専門の女性記者もいた。路上ライブ中に異変を知った熊森は、急ぎ現場へ向かい、蕭政勳と力をあわせ救助活動を始める…。
中東の難民キャンプの緊張感から始まり、地下鉄爆弾事件と手に汗握る展開、登場人物の設定の巧みさが相まって、それはそれはおもしろい作品でした。
前作に続く主役の黃健瑋(ホアン・ジエンウェイ)のうまい演技は相変わらずで、熱血医師李國毅の躍動感、病院の体制側らしい藍正龍(ラン・ジェンロン)の冷徹ぶり、副委員長という地位の許瑋甯(アン・シュー)はどういう立場にいるのか…早く続きが見たいと思わせる第一話のエンディングは見事です。
『麻醉風暴2』
監督:蕭力修(シャオ・リージョウ)、洪伯豪(ホン・ボーハオ)
出演:黃健瑋(ホアン・ジエンウェイ)、許瑋甯(アン・シュー)、李國毅(レゴ・リー)、孟耿如(モン・ガンルー)、吳慷仁(ウー・カンレン)、藍正龍(ラン・ジェンロン)
全13話、9月9日から台湾で放送開始。
※これまでの『麻醉風暴』に関する記事
2015/10/04
2015年金鐘奨ミニドラマ/電視電影部門作品賞受賞作『麻醉風暴』
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2015/10/2015-a2b7.html
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