台湾最大の音楽賞・金曲奨を探る~元審査員長・受賞アーティストを迎えてトーク&ライブ〜、伍佰(ウーバイ)登場!
音楽評論家関谷元子さんのナビゲートで、台湾最大の音楽賞・金曲奨の創設から歴史をたどり、金曲奨がいかに公平なアワードであるかを検証していきました。
1990年に始まった金曲奨は政府が主催する音楽賞で、厳正な審査をするためヒット曲や人気のあるアーチストが受賞するとは限らず、また、受賞したからと言って人気が上がるとは限らない、とにかく音楽性を重要視した賞です。
一例として、中国の李榮浩(リー・ロンハオ)は全く無名でしたが、2014年に新人賞を獲得して、あっという間にスターになったと言っていました。
金曲奨は言語ごとに賞が設定されていますが、台湾の多様な音楽の中で今日は原住民・客家・台湾語音楽をフィーチャーしました。エントリーには国の壁はなく、韓国のSuperJuniorの北京語曲がノミネートされたり、最近は中国があらゆるジャンルでエントリーしてきているそうです。
確かに、審査以前にエントリー時点でも、とても公平な賞と言えます。
審査委員長を数回つとめた倪重華は、15,000曲もの曲を聞かなければならずとても疲れるのでもう頼まれてもやらないと言っていました。
さぁ、そしていよいよ伍佰登場です。
金曲獎受賞アルバム「釘子花」のMVを見たりしながら、音楽談義が展開しました。関谷さんがこの曲はアフロビートにとても近いと振ると「その通り!最近はまっていてそればかり聞いている」とのことでした。エチオ・ジャズ(エチオピア伝統の音楽とモダン音楽がフュージョンしたもの)は日本の演歌と似ていて、全く違う国の音楽が似ているのはすごいことだと力説していました。
ちなみに、伍佰は橋幸夫の「恋をするなら」や「雨の中の二人」、沢田研二の「時の過ぎゆくままに」のカバー曲をヒットさせています。
伍佰の日本好きはファンの間ではよく知られていますが、最新曲「釘子花」のMVで目から出すレーザービームについてこう解説していました。
「ひとつはプロレス、もうひとつはゴジラ」と。
その「釘子花」は久々の台湾語アルバムですが、これを作った理由は「最近は台湾語を知らない子供が増えている。台湾語文化と歴史を継承するため」と言っていました。
観客からの質問の答えにもありましたが、北京語アルバムは世界中の華人が聞いてくれますが、台湾語アルバムは台湾でものすごく売れるそうです。
最後にお待ちかねのライブです。
アルバム「釘子花」から「放浪舞者」「我心內」、そして「世界第一等」と台湾語の曲をアコギ1本の弾き語りで聞かせてくれました。
100人キャパの会場で歌ってくれることもなかなかありませんが、アコギ1本でのパフォーマンスは本当に稀少です。ご本人も「こんな機会をくれてありがとう」と言っていましたが、いえいえ、聞かせてもらった私たちにとっては至福の時間でした。
そして、アンコールの声に応えて「被動」を披露してくれました。
関谷さんも言っていましたが、次はChinaBlueも引き連れてぜひ日本でライブを!
【主催】
台湾文化部
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター
【企画制作】
株式会社スペースシャワーネットワーク
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
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