台湾映画『西門に降る童話(原題:西域童話)』DVDリリース!〜なくなったロケ地のことも〜
本作は2015年韓國の釜山国際映画祭に出品、2016年高雄電影節のクロージングを飾った後2017年1月6日に台湾で公開されました。
両親が広告や映画の仕事をしていた葉天倫(イエ・ティエンルン)監督が、小さい時から馴染みの深い西門を“若者の街”としてだけでなく、“映画の街”という一面も物語に大きく反映させて、映画好きにはたまらない台詞やシチュエーション、ロケ地が出てきます。
このブックレット執筆のためにロケ地を巡ったのですが、掲載していない2つのポイントをご紹介します。
なぜ掲載していないかと言うと、ひとつは立ち入り禁止で、もう一箇所はもうなかったからです。
立ち入り禁止の所は、廃墟となった台北戲院です。
本作の中では、李李仁(リー・リーレン)演じる謎のホームレスの根城をここで撮影しました。
ここは1955年にオープンして洋画のロードショー館から日本映画上映館になり、1972年からは韓国と台湾映画を上映していたそうです。台湾語映画が衰退していった1984年からは香港映画、そしてまた欧米の作品と、歴史の流れに沿ってめまぐるしく変わっていったようです。
1991年に閉館しゲームセンターになったもののすぐに閉鎖、以来廃墟となっていましたが、2006年に火事で内部が焼失。焼け跡はそのままに外の囲いは西門靖食堂のオーナーによる壁アートで彩られています。
もうひとつは楊貴媚(ヤン・グイメイ)扮する郭書瑤の母が働くバーのロケ地だった「1398小酒坊」。住所を頼りに探しましたが、すでになくて猫カフェならぬ猫好きのためのレストランに変わっていました。撮影から3年経っていますから、台湾ではこういった店のロケ地は早く行かないといけませんね。
特に猫好きでない私は、お腹も空いていなかったし外からのぞいただけで中に入りませんでしたが、ここには猫が5匹いるそうで、猫をデザインした様々なグッズも売っているそうです。
『西門に降る童話(原題:西域童話)』
監督:葉天倫(イエ・ティエンルン)
出演:郭書瑤(グォ・シューヤオ)李李仁(リー・リーレン)楊貴媚(ヤン・グイメイ)
価格:3800円+税
発売元:ディメンション/発売協力:ピカンテサーカス
販売元:ハピネット(ピーエム)
◆ストーリー
西門の露店でファッションコーディネーターとして働く母と2人暮らしの小虎は、恋人に二股をかけられ、母との間もギクシャクしていた。ある日空からお札が降ってくる現場に遭遇し、空を仰ぎ叫ぶ不思議なホームレスのキングに興味を持つ。彼もまたこの街で孤独を抱える1人だった。
※『台北発メトロシリーズ(原題:台北愛情捷運系列)』に関するこれまでの記事
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Podcast『台北発メトロシリーズ』プロデューサー&監督の葉天倫(イエ・ティエンルン)インタビュー in 台北!
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2018/09/01
『台北発メトロシリーズ』プロデューサー&監督の葉天倫(イエ・ティエンルン)インタビュー in 台北!
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2018/07/20
台湾映画『淡水河の奇跡(原題:鮮肉老爸)』高炳權(ガオ・ピンチュアン)監督インタビュー!
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2018/05/28
『淡水河の奇跡』を含む「台北メトロシリーズ(原題:台北愛情捷運系列)」の全作邦題が決定!
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2018/05/27
台湾作品『淡水河の奇跡(原題:鮮肉老爸)』8月2日にDVD発売!台湾フェスタ2018では2日間限定の特別価格に!
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