第14回大阪アジアン映画祭 中国映画『桃源』の呂聿來(ルー・ユーライ)監督インタビュー!
呂聿來監督は中央戯劇学院在学中に、『孔雀−わが家の風景』(2005年)に出演、『馬背上的法庭』や『無聲風鈴』などアート系の映画が多いのですが、呉彦祖(ダニエル・ウー)劉燁(リウ・イエ)張震(チャン・チェン)の三人が項羽・劉邦・韓信を演じるという『項羽と劉邦 鴻門の会(原題:王的盛宴)』で、秦王・子嬰を演じて注目を集めました。
そして本作で監督デビューし、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)が創設した第2回平遥国際映画祭で「中国新世代」部門の観客賞に選出されました。
本作は小説家孟繁華(モン・ファンホア)の中編「七根孔雀羽毛」と「地下室」を監督自らが脚色した作品で、「この二作は登場人物が同じで、ほぼ原作に忠実に撮りました」と言っていました。
オリジナル脚本ではなく、デビュー作をこの原作にした事については「中央戯劇学院では文芸学科でしたから、たくさんの脚本を書きました。でも、力不足でなかなかこれというものがなかったため、好きな小説を映画化することにしました」ということでした。
また、監督として一番たいへんだったのは「デビュー作というプレッシャーです。これが失敗したら次はありませんから」と、映画産業隆盛の中国でも、やはり新人監督デビューはそう簡単なものではないことがわかりました。
しかし、俳優としての経験は現場でとても役に立ったそうです。 そして、最後は少年の笑顔でとても印象深いラストショットだったのですが、実は当初の予定とは違ったそうです。
「少年の笑顔はあまり満足のいくものが撮れなかったので、カットして主人公の手の上を蟻が歩いているショットを考えていました。でも、みんなで話し合ってカットしたあのシーンを復活させました」
この映画の主人公たちが求めた夢とタイトルの『桃源』は誰もが思い浮かべてしまう桃源郷とイコールかも知れませんが、現実は全く違います。大都市と地方のギャップはいまの中国をよく表す鏡のようなものですが、映画の舞台となった寒々しい海辺が心象とてもよくマッチしていたのでロケ地を聞いてみました。
「とにかく海辺で撮りたいと思い、南の江西省から海岸線を北上して、山東省、河北省、遼寧省まで探しました。そして最終的には河北省の秦皇島と保定で撮影しました」 あとから中国の地図を見てビックリしたのですが、すごい距離を移動しながら探したのですね。
監督のこだわりが、とてもよくわかるエピソードです。
このインタビューは、4月23日からPodcast配信します。
『桃源』
監督:呂聿来(ルー・ユーライ)
出演:耿楽(ゴン・ラー)、斉渓(チー・シー)、呂星辰(リュー・シンチェン)
大阪アジアン映画祭の作品紹介ページ http://www.oaff.jp/2019/ja/program/n05.html
大阪アジアン映画祭の開催レポート http://www.oaff.jp/2019/ja/report/14_1.html
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