« 映画見まくり、三泊四日の台北〜Day 1 | トップページ | 2019金馬影展のオープニングは張作驥(チャン・ツォーチ)監督の『那個我最親愛的陌生人』、クロージングは林書宇(トム・リン)監督の『夕霧花園』に決定! »

2019/09/09

映画見まくり、三泊四日の台北〜Day 2

0909theater 台湾は映画館ごとに値段が違うので、それならば安い所で見ようと思うのは当然。でも公開されているのが高い映画館チェーンだけならば、仕方ないですね。
で、ここであまり目新しくはないですが、ちょっとお得情報。(^O^)
午前中の「早場」という回であれば割引価格になるところが多く、今回『第九分局』は信義威秀の「早場」で見ました。

08129thprecinct1 邱澤(ロイ・チウ)主演の『第九分局』は、霊能力を持った特別チームが思いを残した死者の霊からメッセージを受け取り、捜査をするというポリス・ストーリーです。
日本の「BORDER」やイギリスの「刑事リバー 死者と共に生きる」などもあり珍しい題材ではないのですが、台湾では初。
霊能力がかわれて特別な部署である第九分局にスカウトされたもと交通係の邱澤が、澎恰恰(ポン・チャアチャア)の指揮のもと難事件を解決していくという物語。邱澤はスタントなしで自らアクション頑張っているので 核となる事件といくつか起きる小さな事件を、もう少しうまく整理できていたら良かったなぁ、と思います。
26才の新人監督の王鼎霖(ワン・ディンリン)デビュー作であり、夏休みの娯楽映画ということで、温貞菱(ウェン・チェンリン)を凄腕の霊媒師が憑依する刑事役にして酒浸りだったり、憑依するとおっさん声になるところで笑いを狙ったのかも知れませんが、ちょっと違和感を感じました。

08129thprecinct2 台湾で先祖や無縁仏の霊がこの世に戻ってくるとされる、約一ヶ月の「鬼月」の門が閉じる8月29日から公開開始、初日の興行成績がトップとなりました。例年この時期は2017年の『屍憶』、昨年の『粽邪』など霊関連のホラー映画が公開されてヒットしているので、台湾人には季節的人気要素が多いのだと思われます。
また、台湾ではエンドロールになるとほぼ全員出て行くので、この映画では「まだ続きがあります」とクレジットが入りました。まぁ、言ってみればオマケなのですが、『メン・イン・ブラック』風な人気のスペシャルゲストのシーンがあり、これはかなり楽しめます。

0812wearechampions この夏最大の話題の映画『下半場』は、バスケットボールにかける兄弟の青春ストーリー。
台湾の青春映画の楽しみの一つは、ピチピチの新人たち。この映画でも主演のふたり范少勳(ファン・シャオシュン)はデビュー7年目ですが、初主役。日本ではドラマ『HIStory2-越界』で知っている人もいると思います。弟役の朱軒洋(チュウ・シェンヤン)はこれが2作目です。他にも選手役として大挙出演している中に、原石が隠れていると思われます。

小さい頃から一緒にバスケをやってきたふたりが、ライバルチームに別れての兄弟対決!ということで試合シーンは迫力満点ですが、惜しむらくはドラマ部分がやや薄味。もう少しそれぞれの葛藤に説得力を持たせてほしかったと思います。

0909champion この映画は『光にふれる(原題:逆光飛翔)』や『共犯』の張榮吉(チャン・ロンジー)監督の新作で、早くから話題になっていました。台湾では高校のバスケットボールの試合がとても人気で、業界関係者の前評判も高く全台湾最大の公開規模で幕を開けました。
ところが、ヒット間違いなしと言われていたにもかかわらず、期待したほどの動員になっていないと、知り合いのプロデューサーが言っていました。
なぜなのか…兄弟の家庭環境にわかりずらいところがあったり、恋愛部分を含めて薄味のドラマ部分にその要因があるのか…映画は水物、本当にわかりません。

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

|

« 映画見まくり、三泊四日の台北〜Day 1 | トップページ | 2019金馬影展のオープニングは張作驥(チャン・ツォーチ)監督の『那個我最親愛的陌生人』、クロージングは林書宇(トム・リン)監督の『夕霧花園』に決定! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 映画見まくり、三泊四日の台北〜Day 1 | トップページ | 2019金馬影展のオープニングは張作驥(チャン・ツォーチ)監督の『那個我最親愛的陌生人』、クロージングは林書宇(トム・リン)監督の『夕霧花園』に決定! »