映画見まくり、三泊四日の台北〜Day 3
マレーシア映画『光』は昨年アジアフォーカス福岡国際映画祭で上映された映画で、郭修篆(クイック・シオチュアン)監督が自閉症の実兄をモデルに製作した短編を、長編に改編したものだそうです。
両親はなくふたりで暮らしている兄弟、兄は絶対音感を持っていますが、一般の社会生活にはなかなか馴染めず仕事も長続きしない為、弟がいつも迷惑を被っています。それでも兄のために新しい仕事を探したり面倒をみているのですが、ケンカして兄は家出をしてしまい…というストーリー。
兄弟の葛藤と家族愛、それを見守り必要な時には手助けをするクアラルンプールの仲間たちの優しさに、とても心癒されます。
集めたグラスを指ではじき、その音を周波数で聞き分けるすごい才能の兄がチャーミング。この役は、短編の時と同じ俳優に演じてもらったそうですが、エンドロールでは監督の本当のお兄さんが登場するメイキング映像が流れ、ここでもほっこりとした気持ちになれました。
実は、この映画と次の香港映画の時間が5分重なっていて、不本意ながらエンドロールになったらスクリーンを移動しようと思っていたのですが、素敵な展開に席を立つ気になれず最後まで見てしまいました。
『使徒行者2:諜影行動』はアクション映画だから、頭がちょっとかけても展開に問題はないだろうと思っていたのですが、子ども達が逃げ惑い追いかけるテロリスト…というシーンが始まっていて、これはけっこう重要だったということが見ているうちにわかって来ました。
張家輝(ニック・チョン)、古天樂(ルイス・クー)、吳鎮宇(ン・ジャンユー)の警察もので、刑事として潜んでいるテロリストを探すというお話し。この潜入テロリストはいったい誰か…というのがワクワクする前半のおもしろさになっていて、後半でそれがわかってくるキーとして、冒頭の子供のシーンがあるのです。
間に合ってよかった〜!
まぁ、友情、裏切りといったお約束の展開ですが、それでもやっぱり香港アクションの醍醐味を満喫。
それにしても、インディーズや文芸もので楽しみな香港の若手俳優が出てきているのに、ザ・香港というエンタメはまだまだフレッシュ・スターが不在。
游學修(ネオ・ヤウ)とか、どうです?
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
| 固定リンク
« 2019金馬影展のオープニングは張作驥(チャン・ツォーチ)監督の『那個我最親愛的陌生人』、クロージングは林書宇(トム・リン)監督の『夕霧花園』に決定! | トップページ | 台湾のドキュメンタリー映画『台湾、街かどの人形劇(原題:紅盒子)』予告編 & メインビジュアル & コメント 解禁! »
コメント