金馬影展 日本映画『ある船頭の話』オダギリジョー監督のQ&Aに永瀬正敏がサプライズゲスト!
本作はベネチア国際映画祭のコンペに正式出品した話題作で、台湾でのタイトルは『擺渡之歌』。「話」が「歌」になってより叙情的な感じです。
オダギリジョー監督は20年前に訪れたキューバで社会主義の生活ぶりを見て、日本との便利さの差など色々感じたところからこの物語がひらめき、10年前にすでに脚本を書いていたと言っていました。
「私たちは文明や高度な経済を手にしましたが、みんな満足していません。社会は鬱々としたところが多く、自殺率が非情に高い。一方、キューバは生活は貧しいけれど人々は笑顔にあふれていました。人間は何が幸福なのだろう、何が大切なのか?と思いました」
そして「橋が架けられると人々の生活は便利になりますが、主人公の船頭は仕事をなくすことになります。映画を見た人たちにこの問題を一緒に考えてもらいたい」と語りました。
また、俳優と監督の仕事について聞かれると「俳優は自分の役柄を理解し表現することに集中すれば良いので簡単ですが、監督は現場の雰囲気作りや全ての面に気を配らなければならないのでとても難しい」ということです。
永瀬正敏が演じるマタギは伝統的な生活を守ろうとする男で、父が亡くなると故人の望み通り鳥葬を行います。「脚本を見てこの役がとても魅力的だと思いました。オダギリさんは優れた俳優というだけでなく日本はもとより国際的にも自分のスタイルで創作を続けていく優秀な監督だと信じています。また次の新しい作品を持って台湾に来てくれることを祈っています。私もまた出演の機会があり、一緒に台湾のステージで皆さんとお会いしましょう」と、語っていました。
『ある船頭の話』
脚本・監督:オダギリ ジョー
撮影監督:クリストファー・ドイル
出演:柄本明、川島鈴遥、村上虹郎、伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優 /笹野高史、草笛光子 / 細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功
全国公開中
公式サイト:http://aru-sendou.jp
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