2020大阪アジアン映画祭 3月6日より開催、オープニングは林書宇(トム・リン)監督の『夕霧花園(原題)』、クロージングは日本の『蒲田前奏曲』!
3月6日から開幕になる2020大阪アジアン映画祭のオープニング作品は、林書宇(トム・リン)監督によるマレーシア映画『夕霧花園(原題)』、クロージングは松林うらら出演・プロデュース、中川龍太郎監督、穐山茉由監督、安川有果監督、渡辺紘文監督による連作スタイルの長編映画『蒲田前奏曲』に決定しました
『夕霧花園(原題)』はマレーシアを舞台に現地華人女性の日本人庭師への秘めた思いを描いた作品で、監督は、OAFF2014 で審査委員も務めた台湾映画界の俊英、林書宇(トム・リン)。
クロージングの『蒲田前奏曲』は、日本映画界の最若手世代のなかで、今、最も注目されている 4 人の監督が連作した⻑編映画。蒲田に住む売れない女優マチ子を主軸に、マチ子の周りの人間模様を通して、”女”であること、”女優”であることを求める社会への皮肉を コミカルに描いています。
『夕霧花園(原題)』の原作はマレーシア出身の作家、陳團英(TAN Twan Eng)の英文小説「The Garden of Evening Mists」で、英ブッカー賞最終候補作にもなり、中国語版も出版されています。
林書宇監督は1950年と1980年の2つの時間軸で第二次世界大戦の終盤から戦後にかけてのマレーシア女性と日本の庭師の禁断の愛を、歴史や社会背景、男女の細やかな情感で描き出し、霧深いマレーシアの山奥の美しい映像と共に心に沁みる作品として作り上げています。
主演は、マレ ーシア出身で香港・台湾映画界をメインに活躍する李心潔(リー・シンジエ)、そして、硬派な役からコミカルな役まで縦横無尽 に演じる人気実力派俳優の阿部寛。
さらに、台湾を代表する女優であり、近年は監督としての活躍も目覚ましい張艾嘉(シルヴィア・チャン)がヒロインのシニア時代を演じています。
そして、第五十六回金馬獎では監督、主演女優、脚色、撮影、美術、編集、オリジナル音楽の9部門がノミネートされました。
一方クロージングの『蒲田前奏曲』は、日本映画界の若手実力派監督が集結。最新作『静かな雨』が釜山国際映画祭上映、東京フィルメックス 観客賞受賞など、国内外の注目を集める中川龍太郎、『Dressing Up』(第 8 回 CO2 助成作品、OAFF2012) で日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞受賞の安川有果、⻑編デビュー作『月極オトコトモダチ』が MOOSIC LAB グランプリ受賞、東京国際映画祭上映の穐山茉由、最新作『叫び声』が東京国際映画祭日本映画スプラッシュ 部門監督賞に輝いた渡辺紘文(大田原愚豚舎)が務めます。
『飢えたライオン』で主演を務め、舞台、TV ドラマなどでも活躍する松林うららが自身の地元である蒲田を舞台にプロデュースし、自らも出演。また、伊藤沙莉(『タイトル、拒絶』)、 瀧内公美(『火口のふたり』)など、旬の俳優が名を連ねています。
『夕霧花園』
原作:陳團英(チェン・ドゥアンイン)
監督:林書宇(トム・リン)
出演:李心潔(リー・シンジエ)、阿部寛、張艾嘉(シルヴィア・チャン)
提供:マクザム/太秦
配給:太秦
2019 年/マレーシア/120 分
(c)2019 ASTRO SHAW, HBO ASIA, FINAS, CJ ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED
【ストーリー】
第二次世界大戦後、再びイギリスの植⺠地となったマラヤ(現マレーシア)では、独立をめぐり不穏な情勢が続いていた。
ユンリン(リー・シンジエ)は、今は亡き妹の夢である日本庭園を造るため、有名な日本人庭師の中村有朋(阿部寛)を訪れる。有朋は依頼を断るが、現在造っている庭園“夕霧花園”で自分の見習いをしながら庭造りを学ぶこと提案する。
仕方なく見習いを始めたユンリンだったが、深い信念を持って庭造りに打ち込む、どこかミステリアスで孤独な有朋に惹かれていき...。
それから約30年後、ユンリン(シルヴィア・チャン)は、再び“夕霧花園”を訪れる。有朋の真実を 知るために...。
3 月 6 日(金)梅田ブルク 7 にて大阪アジアン映画祭オープニング作品として日本初上映
※これまでの『夕霧花園』に関する記事
2019/11/22
金馬影展 クロージングのマレーシア映画『夕霧花園』記者会見&Q&A
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2019/11/post-fc52c3.html
『蒲田前奏曲』
監督:中川龍太郎、穐山茉由、安川有果、渡辺紘文
出演:伊藤沙莉、瀧内公美、福田麻由子、古川琴音、松林うらら、他
企画:うらら企画
製作:「蒲田前奏曲」フィルムパートナーズ(和エンタテインメント、MOTION GALLERY STUDIO、 ENBU ゼミナール、TBS グロウディア)
2020 年/日本/115 分(予定)
© Kamata Prelude Film Partners
第1番「蒲田哀歌」<大過去>(監督:中川龍太郎/出演:古川琴音、須藤蓮、松林うらら)
オーディションと食堂でのアルバイトの往復で疲れ果てている売れない女優、マチ子。ある日、彼氏と間違われるほど仲の 良い弟から彼女を紹介されショックを受ける。だが、その彼女の存在が、女として、姉として、女優としての在り方を振り返 るきっかけとなる。
第2番「呑川ラプソディ」<現在>(監督:穐山茉由/出演:伊藤沙莉、福田麻由子、川添野愛、和田光沙、松 林うらら、葉月あさひ、山本剛史)
アルバイトをしながら女優をしているマチ子。大学時代の友人 5 人と久々に女子会をするが、独身チームと既婚チームに 分かれ、気まずい雰囲気に。そこでマチ子は蒲田温泉へ行くことを提案する。5人は仕事、男性のことなどを話し合い、 次第に隠していたものが丸裸になっていく。
第3番「行き止まりの人々」<過去とトラウマ>(監督:安川有果/出演:瀧内公美、大⻄信満、松林うらら、吉 村界人、二ノ宮隆太郎、近藤芳正)
映画のオーディションを受けたマチ子。セクハラや metoo の実体験やエピソードがあれば話すという内容だったが、皆、思 い出すことに抵抗があり、上手く演じられない。そんな中、マチ子の隣にいた黑川だけは迫真の演技を見せる。マチ子は黑 川と共に最終選考に残ったが...。
第4番「シーカランスどこへ行く」<未来>(監督:渡辺紘文(大田原愚豚舎)/出演:久次璃子、渡辺紘文)
マチ子の実家は大田原にある。大田原に住む親戚の小学 5 年生のリコは、大田原でとある映画の撮影現場にいる。と ある監督が撮影現場にやってきて...。 渡辺紘文監督ならではの視点で東京中心主義、映画業界、日本の社会問題批判を皮に表現し描く。
2020 年秋から全国順次公開予定。
第15回大阪アジアン映画祭 開催概要■会期:2020 年 3 月 6 日(金)〜15 日(日)
■会場:梅田ブルク 7、ABC ホール、シネ・リーブル梅田、他
■チケット発売:2 月 23 日(日)から
ABC ホール、シネ・リーブル梅田上映分:全国のぴあ店舗、セブン-イレブン 梅田ブルク7上映分:KINEZO 及び劇場窓口にて販売
前売券:1,300 円、当日券:1,500 円、⻘春 22 切符:22 歳までの方、当日券 500 円
■公式ホームページ:http://www.oaff.jp
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