アジアンパラダイス

インタビューを始める前に、以前取材場所まで自転車に乗ってきたことがあったので今でも自転車に乗っているのかどうか聞いてみました。
「乗ってますよ。だって車より便利だし」
この日は自転車ではなかったようですが…。

藍正龍は、2011年に主演映画『電哪吒』のエグゼクティブ・プロデューサーをつとめたことはありますが、監督は本作が初めて。とは言え、恩師王小棣（ワン・シャオディ）や王明台（ワン・ミンタイ）監督の現場で製作の仕事を学んでおり、今回は満を持しての監督デビューです。
この題材があったから監督をしようと思ったという藍正龍、2013年から製作開始したそうですが、その過程はどうだったのか聞いてみました。
「脚本はドラマ『妹妹（ぼくらのメヌエット）』で一緒に仕事をした徐譽庭（シュー・ユーティン）が書いてくれることになり、資金面では政府の補助金も獲得できたので、順調でした。こういうテーマですから、集まったスタッフもみんな優しくて、とても暖かいチームでした」

主役は実際にダウン症の青年Leoが演じていますが、当初プロデューサーや脚本家の徐譽庭は俳優を考えていたそうです。
「僕は1週間時間をくれと言い、以前チャリティイベントで知り合ったLeoの職場に会いに行きました。スマホで台詞を見せて言ってもらったらなかなか良い。次に何も見ないでもう一回台詞を言ってもらったら、全く問題なかったので、この時主役を見つけたと思いました」
Leoの演技は素晴らしく、映画の中で輝いていましたから、本当にベスト・キャスティングです。
役柄と同じように実際にも明るくて歌とダンスが好きで、ワールドプレミアの時も場を和ませとても素敵な雰囲気を作っていました。

そして、ずうっと気になっていたポイントを聞きました。
藍正龍は監督だけでなく、劇中でとても重要な役で俳優として演技もしています。初監督だけでもたいへんでしょうに、これは最初から決まっていたのか…。
「いいえ、初めての監督で緊張しますから誰か探してやってもらおうと思っていたのですが、徐譽庭が脚本書く時にこの役に普段の僕をかなり盛り込んでいました。そして、僕にやれと言うので…」と、苦笑交じりに答えてくれました。
かなり出番が多い役なので、演技をする時演出はどうしたのかと聞くと、徐譽庭が監督代行をしたということでした。

この他、ヒロイン郭書瑤（グォ・シューヤオ）の起用のポイントや海中での撮影のことなど色々伺った藍正龍監督のインタビュー音声は、Podcastでお聞き下さい。↓

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※『ぼくの人魚姫（原題：傻傻愛你，傻傻愛我）』に関するこれまでの記事

2020/08/01
2020台湾映画上映＆トークイベント「台湾映画の"いま"〜進化する多様性」第一回『ぼくの人魚姫（傻傻愛你，傻傻愛我）』オンライン開催！ 藍正龍（ラン・ジェンロン）監督からのメッセージムービーも！
http://www.asianparadise.net/2020/08/post-fe1646.html

2019/08/14
2019下半期の台湾映画紹介〜後編
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2019/08/post-d83a1d.html

2019/07/08
台北電影節 藍正龍（ラン・ジェンロン）初監督作『傻傻愛你，傻傻愛我』ワールドプレミア！
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2019/07/post-3422ef.html

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