アジアンパラダイス

侯孝賢監督は1973年に映画界へ入り、脚本家や助監督などを経て1980年に『ステキな彼女（原題：就是溜溜的她）』で初監督、『風櫃の少年（原題：風櫃來的人）』（1983）、『冬冬の夏休み（原題：冬冬的假期）』（1984）、『童年往事 時の流れ（原題：童年往事）』（1985）、『恋恋風塵（原題：戀戀風塵）』（1986）などで台湾ニューシネマの代表的な創作者となりました。
1989年の『悲情城市』ではベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝き、これは台湾映画として三大国際映画祭で初めて受賞した作品です。

1993年には『戯夢人生』でカンヌ国際映画祭の審査員賞を獲得、『好男好女』（1995）、『憂鬱な楽園（原題：南國再見，南國）』（1996）、『フラワーズ・オブ・シャンハイ（原題：海上花）』（1998）、『ミレニアム・マンボ（原題：千禧曼波）』（2001）、『百年恋歌（原題：最好的時光）』（2005）がカンヌ国際映画祭のコンペに出品されました。
2015年には『黒衣の刺客（原題：刺客　聶隱娘）』がカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。
金馬獎では『悲情城市』、『好男好女』、『黒衣の刺客（原題：刺客　聶隱娘）』で監督賞、『小畢的故事』『油麻菜籽』で脚色賞、『童年往事 時の流れ（原題：童年往事）』ではオリジナル脚本賞、そして台灣傑出電影工作者にも選ばれています。

国際的にも名を馳せた侯孝賢監督は、今年5月のニューヨークタイムスで「台湾で最も偉大な映画人」と称賛されています。
また、台湾映画の作品のクォリティアップや新しい才能の育成にも力を入れ、台湾映画界への貢献は枚挙にいとまがありません。
そして、2009年に金馬電影學院を創設、この中国語映画におけるワークショップでは多くの若手が切磋琢磨し、飛び立って行っています。

侯孝賢監督には、11月21日の金馬獎発表授賞式でトロフィーが授与されます。

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