台湾映画『青春弒戀』記者会見 in 台北!
本作は、一見無関係に見える6人の登場人物が互いに影響し合い、無差別殺人事件に巻き込まれるというスリリングなサスペンス・ラブストーリーです。
仮想空間、オンラインゲーム、インターネットセレブリティ、ネットいじめ、社会と家族問題などを軸に展開していき、誰もが恐れる殺人事件では、「部外者はいない」ということがわかります。
メインキャストたちは、とてもプレッシャーが大きく、胃が痛くなるほどだったと口々に語りました。
すでにクランクアップした林柏宏は、「これまで僕が演じてきた中でも最もダークな役です。挙動不審で、撮影前の1〜2週間は誰とも話をしなかった」と言います。
こういう彼について丁寧は「でも、彼のその感じはとてもセクシーで、こんなチャーミングな男の子がいるんだ、と思いましたよ」と言っていました。
この二人は死体の発見現場で知り合う役のため、とても難度の高い演技が必要で、林柏宏は「丁寧さんを運ぶために15回も階段を上り下りしたのですが、監督は彼女の足が地についてはいけないと言うので、疲労困憊」と言うと、「私は芸能界で一番重い女優かもね」と笑っていました。
金馬獎受賞俳優の若手とベテラン、林柏宏と丁寧がどんな演技の化学反応を見せてくれるのか、わくわくします。
監督は、劇中で全員にベッドシーンがあることを明らかにしました。「情欲シーンを美しく撮るのはとても難しいです。中国語映画では俳優同士が気まずくなるのを望みませんが、そういうのもリアルな感情の一部なので、それを避ける必要はないと思う。キャラクターの感情の延長線上にあるものが重要であり、それを撮影することを恐れる必要はない」と語っています。
初のベッドシーンを何蔚庭監督に捧げる俳優達ですが、「監督とスタッフは俳優に安心と安全な環境を作ってくれたので、撮影の時は何も心配しませんでした。演技の時は集中できたけど、家に帰ったら、一時間ほど魂が抜けたようになっていました。その後に猛烈に恥ずかしくなり、上映の時は自分でちゃんと見られないのでは…」と陳庭妮。
『失控謊言』、『盗命師』、『悲しみよりもっと悲しい物語(原題:比悲傷更悲傷的故事)』と、映画での成長著しい陳庭妮の新しい一面が見られそうですね。
監督曰く、この作品は『幸福城市』より水準が高いそうです。脚本にはキャラクターの内面世界が更に複雑になり、撮影も難しかったそうですが、「若い俳優には課題が多かったと思、でもみんな自分の壁を越えた」と、今回の俳優達の表現の素晴らしさを絶讃。
李沐が監督を「理工系の監督」と表現し、「常に監督の脳裏には完璧に編集された絵があり、シーンごとに綿密に計算された秒数に演技を合わせなければなりませんでした」と言うと、「李沐が長編映画のメインキャストが初めてだということをしょっちゅう忘れてた。監督は新人に対して責任があり、初めての経験を役に立ててプロになってほしいと思っているので、調整や指導に多くの時間を費やした」と答えていました。
Netflixで配信中のドラマ『次の被害者(原題:誰是被害者)』で金鐘獎の新人賞を受賞している李沐、本作での演技が期待されます。
李沐は舞台女優を目指すという設定で、カフェでバイトをしている役、陳庭妮は劇団に入りたいと思っている人気のポールダンサーですが何度も挫折するいうキャラクター。「とても難しい役です。これまでは他人のキャリアや人生をを想像して演じましたが、今回は自分に近いキャリアを演じることになりました。身近なものでありながら全く違うものが多く、その中のキャラクターがまだ自分のニッチな部分を見つけていなかったので、頭の中が混乱して、とても落ち着きませんでした」と、陳庭妮が困難度を語りました。
でも監督は「陳庭妮のその不安は、とても美しくカメラに収まった。公開の時はきっとみんな驚くと思う」と、言っています。
魅力的なキャストが不安や困難を乗り越えて演じた『青春弒戀』、完成が楽しみですね。
『青春弒戀』
監督:何蔚庭(ハー・ウェイティン)
出演:林柏宏(リン・ボーホン)、林哲熹(リン・ジャーシー)、李沐(リー・ムー)、陳庭妮(アニー・チェン)、丁寧(ディン・ニン)、姚愛寗(ヤオ・アイニン)
公式FB:https://www.facebook.com/terrorizers2021/
2021年、台湾公開
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