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2021/02/05

第16 回大阪アジアン映画祭オープニング作品は許鞍華(アン・ホイ)監督のドキュメンタリー『映画をつづける(原題:好好拍電影)』、クロージングは、石井裕也監督が韓国を舞台に描く“アジアの家族映画”『アジアの天使』!

0129off第16 回大阪アジアン映画祭のオープニング作品に、香港映画界の巨匠、許鞍華(アン・ホイ)監督の素顔を通して、生きることの⼒を描き出したドキュメンタリー『映画をつづける』(原題:好好拍電影/英題:Keep Rolling)が決定しました。
監督は、美術指導、衣装デザインのベテランで、許鞍華監督の作品にも携わってきた⽂念中(マン・リムチョン)。
また、クロージングは、石井裕也監督が韓国を舞台に描く“アジアの家族映画”『アジアの天使』です。

0205oaff1香港電影⾦像奨で『桃さんのしあわせ』(原題:桃姐/2011)、『⻩⾦時代』(2014/OAFF2015 上映)などの作品により最優秀監督賞に6度輝くなど、香港映画界の代表的存在である許鞍華。
本作では、70 年に及ぶ彼⼥の⼈生を、豊富な映像資料と、家族や映画界の錚々たる⾯々へのインタビューで振り返り、彼⼥の素顔を通して生きることの⼒を描き出しています。
キャリアの中で多くの浮き沈みを経験してきた許鞍華ですが、映画への愛と信念は変わらない。常に市井の⼈々と同じ目線でいる許鞍華は、これからも香港の⼈々のため“映画をつづける”と決意を語ります。

1947 年、中国⼈の⽗、日本⼈の⺟のもと中国東北地⽅で生まれた許鞍華は、祖⽗⺟の住むマカオで幼少時代を過ごした後、1952 年、家族で香港に移住。イギリスで映画を学んだ後、香港に戻り、武侠映画の巨匠、胡⾦銓(キン・フー)の助監督を務めました。
その後、テレビ局で手がけた社会派ドラマなどで頭角を現し、⻑編映画初監督作『シークレット』(原題:瘋劫/1979)が香港映画界に衝撃を与え、香港ニューウェイブの旗手の1⼈となります。
以後、幅広いジャンルで数々の作品を手がけ、2020 年ヴェネチア映画祭では生涯功労賞の⾦獅⼦賞を受賞。

カメラは、エネルギッシュに指導する彼⼥の撮影現場の姿を追う一⽅で、⺟親との慎ましやかな日常生活を映し出します。
またインタビューでは、徐克(ツイ・ハーク)、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、陳果(フルーツ・チャン)、田壮壮(ティエン・チュアン
チュアン)、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)など中華映画界の重鎮のほか、張艾嘉(シルヴィア・チャン)、劉徳華(アンディ・ラウ)など許鞍華の作品には初期から出演し、彼⼥と親交の深い俳優が登場。
監督を務めるのは、ベテランの美術監督・衣装デザイナーとして、徐克、關錦鵬(スタンリー・クワン)、張艾嘉、彭浩翔(パン・ホーチョン)などの作品に参加してきたマン・リムチョン。許鞍華監督とは『⻩⾦時代』を含めた3作で2002 年からタッグを組み、本作で監督デビューを果たしました。
なお、⾳楽には大友良英も名を連ねています。

本作は2020 年香港国際電影節オープニング作品に選出されていましたが、当映画祭は現地での感染再拡大を受け、開催中止に追い込まれました。
大阪アジアン映画祭では、3月5⽇(⾦)梅田ブルク7 にて⽇本初上映となります。

0205oaff2クロージングの『アジアの天使』は、2021年内の全国公開に先がけ、3 月14 日(日)に世界初上映。
監督を務めるのは、『舟を編む』(2013)で日本アカデミー賞監督賞を最年少で受賞、『映画 夜空はいつでも最⾼密度の⻘⾊だ』(2017)でアジア・フィルム・アワードのアジア最優秀監督賞を受賞するなど国内外から⾼い評価を受けている石井裕也。本作では、石井監督が絶対的な信頼を置く池松壮亮を『映画 夜空はいつでも最⾼密度の⻘⾊だ』に続いて主演に起用。
そして池松の兄役を、石井監督作を含む数々の作品に個性派俳優として出演し、韓国でも絶大な人気を誇るオダギリジョーが演じます。

韓国映画界からは、⻑編初主演作『⾦子⽂子と朴烈』(2017/OAFF2018 オープニング作品)で圧倒的な演技を披露し、『アワ・ボディ』(2018/OAFF2019 上映)で第23 回釜⼭国際映画祭「今年の俳優賞」を受賞した実⼒派⼥優、チェ・ヒソが参画。
また、撮影監督にキム・ジョンソン(『ムサン日記〜⽩い⽝』(2010))、音楽監督にパク・イニョン(『嘆きのピエタ』(2012))が参加するなど、95%以上のスタッフ・キャストが韓国チーム、オール韓国ロケに挑んだオリジナル作品です。
2020 年2月から3月にかけての撮影では、コロナによる懸念事項が次々生まれるなか、スタッフたちの努⼒により奇跡的に無事クランクアップできたといいます。
それぞれが心に傷を持つ、日本と韓国の家族がソウルで出会い、新しい家族の形を模索する人間ドラマ。誰も⾒たことのない「アジアの家族映画」の誕生です。

<ストーリー>
ひとり息子の学(8)を持つ⻘⽊剛(池松壮亮)は、病気で妻を亡くし、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)が住むソウルへ渡った。日本から逃げるように。 「韓国で仕事がある」と兄から告げられていた剛だったが、兄の生活はその日暮らしで貧しく、想像していたものとは違った。ほとんど韓国語も話せない中、剛は怪しい化粧品の輸入販売を手伝う羽目に。
⼀⽅、ソウルでタレント活動を⾏っているが、市場のステージで誰も聞いていない歌を歌う仕事しかないチェ・ソル(チェ・ヒソ)は、所属事務所の社⻑と関係を持ちながら、⾃分の歌を歌えない環境やうまくいかない兄や妹との関係に心を悩ませていた。 しかし、その時彼らはまだ知らない。 事業に失敗した⻘⽊と兄、学たちと、資本主義社会に弾かれたソルと兄、妹たち ── どん底に落ちた2 つの家族が共に運命を歩んでいき、奇跡を目の当たりにすることを…。

『アジアの天使』
監督・脚本:石井裕也
出演:池松壮亮、チェ・ヒソ、オダギリジョー、キム・ミンジェ、キム・イェウン
製作:『アジアの天使』フィルムパートナーズ
配給:クロックワークス
2021 年/日本/128 分

※第 16 回大阪アジアン映画に関するこれまでの記事

2021/01/29
第 16 回大阪アジアン映画祭3 月 5 日(金)〜14 日(日)開催決定!過去作のオンライン上映も!
http://www.asianparadise.net/2021/01/post-aeca91.html

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