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2021/03/13

2021大阪アジアン映画祭 中国映画『A SUMMER TRIP~僕とじいじ、1300キロの旅(原題:川流不“熄”)』〜ほのぼのロードムービー

0313oaffsummer大阪アジアン映画祭の特別招待作品部門で上映の中国映画『A SUMMER TRIP~僕とじいじ、1300キロの旅(原題:[川流不“熄”)』は、俳優出身の冯钶予(フォン・クーユー)監督のデビュー作です。
北京オリンピック直前の2008年、浙江省の寧波から天津を経由して北京までの1300キロを、老人とその孫が旅をする物語。旅の途中での様々なアクシデントもありの出来事と人との関わりが、丁寧に描かれていきます。
そしてその映像は李屏賓(リー・ピンビン)、音楽が久石譲というビッグネームの二人というのも凄いですね。

経済的には恵まれているものの、仕事に忙しい両親は家族団らんの時間を持てず、一人息子の学校の用事も主人公である祖父に任せきり。かつて朝鮮戦争に従軍した主人公は、戦友の訃報を聞き葬儀に参列するために家族に内緒で北京へ向かおうとしていたのですが、それに気づいた孫を同行せざるを得なくなります。
アナログな祖父といまどきの少年は事あるごとにぶつかりますが、なんのかんの言いながらの珍道中。
家族のあり方、人を思いやる心など、目新しいテーマではないですが、ストレートに心に響いてとても癒されます。

原題が『川流不“熄”』というもので、「熄」という字を二重引用符でくくっています。
これは、川の流れは消えないという意味の四字熟語「川流不熄」を、あえて“熄”を強調して、社会の変化はあってもその夢や思いは消えることがないということを伝えたかったからだと、インタビューで監督が言っていました。
また、1300キロの旅だけに撮影中の苦労やエピソードも盛り沢山だったそうで、色々お話しを聞いていて気がつくと予定時間をオーバーしていました。

このインタビューは、後日Podcast配信しますので、ぜひお聞き下さい。

2回目の上映は、3月14日(日)11:40からシネ・リーブル梅田3。
チケットはオンライン、窓口ともに発売中。

大阪アジアン映画祭の作品紹介ページ(監督のメッセージ動画あり)
https://www.oaff.jp/2021/ja/program/s07.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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