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2021/03/07

2021大阪アジアン映画祭 香港映画『エリサの日(原題:遺愛)』

0307elisa大阪アジアン映画祭でほぼその入選作が全作上映されている、香港政府による新しいクリエイターの発掘・育成を目的としたプロジェクト「首部劇情電影計劃」。今年もここから本作と『手巻き煙草(原題:手捲煙)』が上映されることになりました。
刑事役の鄭中基(ロナルド・チェン)がノーギャラで新人監督をサポートした、という情報と場面写真から、てっきり犯罪映画だと思っていたら、実は切ないヒューマンドラマでした。

定年退職間際の警察官が麻薬運搬で逮捕された若い女性と出会うところから始まり、時を遡り若いヤクザと15才の少女の恋愛の行方を時間軸が行きつ戻りつしながら描かれていきます。
この15才の少女を演じるのが、ト「首部劇情電影計劃」作品『G殺』『墮落花』と二作続けて李卓斌(リー・チョクパン)監督作品に出演した陳漢娜(ハンナ・チャン)。大阪アジアン映画祭には3年連続での登板になります。
その前に『殺破狼·貪狼』(2017年)で金像獎の新人賞にノミネートされているので、注目の若手女優。
本作では、はかなさと愛を求めるゆえの強さの両面を持つヒロインを魅力的に演じています。

一方の若いヤクザは胡子彤(トニー・ウー)、2016年の『點五步』でデビューして金像奨の新人賞を獲った時は、アイドル的イケメンではなく骨太な新人がが出てきたなぁと思いましたが、そり以後着実にキャリアを重ねています。
本作でも安定のチンピラ役で、誠実さとやるせなさを見事に表現。
幅の広い俳優として期待値が高いです。
もう一人、陶禧玲(キャロル・トー)というモデル出身でデビューから2年の新人女優が、演技はまだまだというものの、それをカバーする独特の雰囲気を持ち、これからが楽しみ。

監督の馮智恒(アラン・フォン)は脚本も手がけ、大阪アジアン映画祭の作品紹介ページでソフィさんが「少し作り過ぎ感はあるものの伏線を思わぬところで回収していく手腕は見事」と評しているように、私は最後のシーンがなくても良かったも…と思いましたが、創作意欲はものすごく伝わってきます。
次回作の期待が高まります。

2回目の上映は3月12日の13:30から。
チケットはオンラインが3月10日(水)午前0:00、窓口では3月10日(水)梅田ブルク7の開館時刻より販売です。

そして、さきほど馮智恒監督のインタビューをしましたので、2回目上映後にPodcast配信します。
どうぞお楽しみに!

大阪アジアン映画祭の作品紹介ページ
https://www.oaff.jp/2021/ja/program/c04.html

大阪アジアン映画祭の馮智恒監督インタビュー動画
https://www.youtube.com/watch?v=6E8bNUEQWSg

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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