アジアンパラダイス

評論家たちは「素晴らしいキャスティングだ」「ハリウッド映画を観ているような感覚で、台湾ドラマの殻を破った」「魂のこもった歴史ドラマだ」と絶讃。
監督は、「多くの人がこの台湾の重要な歴史を再認識し、夏休みにこれまでと違う鑑賞の喜びをもたらすことができるよう望んでいる」と語りました。

このドラマはクランクインから2年という時間をかけて撮影したものですが、監督は撮影が終わって3、4ヶ月くらいはあえて映像を見ていなかったそうです。「編集を始めたときは完成の足音が聞こえてくるようで、寂しい気持ちになった。もうすぐできあがります。私たちみんな一緒に、この作品を完成させます」と、複雑な心境を吐露していました。

監督にとって吳慷仁は『一把青』以来になりますが、今回は決してヒーローの役ではありません。生きる為に福建人、客家、部族の間でうまく立ち回り、エサをくれる人には尻尾を振る犬のような役柄。
監督は、この役を吳慷仁にやって欲しいと思ったそうです。「スターオーラを消し、今までとは違うみんながこざかしいと思う人物に挑戦してもらいたかった」ということです。
そして、吳慷仁はこの役をとても気に入っているそうです。

そして、役作りの為に半月で11キロ減量したという吳慷仁。劇中でも食料に乏しい設定のためサツマイモしか食べていなかったとか。「サツマイモは、たぶん三ヶ月來一番高カロリーの食べ物じゃなかったかな」と、笑っていました。
そして、微妙な気音や言葉尻が難しいパイワン族の言葉の習得にとても苦労したそうです。先生の真似するよりも理解する方が良いと思い、ボポモフォ とピンインの発音記号を使って覚えたと言っていました。

また、154年前の台湾を再現するため、制作チームは文化や歴史の手がかりからコンテキストを精査して見つけるために、多くの労力と時間を費やしました。
衣装、小道具、ロケ地など、時代の雰囲気がわからなければ、作るものはすべて偽物になってしまいます。 劇中の風城集落、原住民、閩南人、客家人、平埔村莊はすべて、アートディレクターの徐英光によって作られました。彼はこのドラマの為に100を超える家を建てたそうです。
衣裳もまたしかりで、フィールドワークによってデザインされた数々の服には、ファビオ・グランジョンが「衣装を着るたびに154年前に戻ったような気分になる」と言っています。

『斯卡羅』は台湾で8月14日から毎週土曜日に公共電視で2話ずつ、全12話の放送となります。
日本でも早く見られる用になることを、強く願っています。

『斯卡羅』
原作：陳耀昌（チェン・ヤオチャン）
監督：曹瑞原（ツァオ・ルイユエン）
出演：温貞菱（ウェン・チェンリン）、ファビオ・グランジョン、吳慷仁（ウー・カンレン）、黃健瑋（ホアン・ジエンウェイ）、夏靖庭（シア・チンティン）、黃遠（ホアン・ユエン）

 メイキング・俳優編

メイキング・美術編

※『斯卡羅』に関するこれまでの記事

2021/03/16
台湾の歴史ドラマ『斯卡羅』8月14日から台湾で放送決定、予告編解禁！
http://www.asianparadise.net/2021/03/post-3d3deb.html

2020/01/04
期待の台湾歴史ドラマ『傀儡花 Lady the Butterfly』撮影中！
http://www.asianparadise.net/2020/01/post-d69bb6.html

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