アジアンパラダイス

製作中断延長の結論に至った主な理由

●5月に国内で発生した新型コロナ感染症の感染拡大は、現在収まりつつあるものの、毎日まだ新規感染者が出ている状況。
海外ではさらに新種の変異株が出現し各国に広まっているニュースが出ており、台湾CDCも警戒度を上げている。
本作は大規模な人数の集結が必要で、なおかつまだワクチン接種を受けられない層のスタッフも多く、このような環境で製作を進めるのは極めて困難かつ高リスク＆高コストであると判断せざるを得ない。
そして、本作は海外スタッフによる協力並びに海外ロケが必要なため、現在のパンデミックは収束するどころか、変異株が世界各地で猛威を振るうばかりで、先行きはまだ不透明な状態。
そんな中、 制作現場は現在進行形で苦渋を味わっていて、短期間でこの問題を解決をしていくのは極めて困難。

●近年、世界各地で極端な異常気象が多発していて、台湾も気候変動による影響により各地で集中豪雨災害が発生している。
すでにセットの建て込みが中断したり被害が出て、損失が発生している。
本作の撮影は1年半ほどかかることと、台湾各地にセットが建てられる予定のため、予測不可能な気候要因の上に、長期の撮影に耐えうるためには、更なる時間とコストを考慮しなければならない。
この対策は避けては通れないのだが、上述のとおりこのような状況下での製作資金調達活動は大変厳しくなっていると言わざるを得ない。

●本作の製作資金調達はもともとハードルが高い上、このような不安定な情勢下でますますハードルが高くなってしまった。
本来出資する可能性があった企業たちが、コロナ渦を理由に躊躇し参入障壁が高くなった。
また、政府による資金投入の支持をこの数年間ずっと積極的に掛け合っているが、未だ実質的な資金援助は得られていない状況。しかし、諦めることなく政府に掛け合い続ける努力をしている。
本作の撮影期間で使われる予算は全体の約7割を占めているため、資金調達の目処が立たなければ制作の再開はできない。

これまでたくさんの国内外のスタッフと一緒に邁進してきた時間と労力を考えると、このような不可抗力的な状況を受け入れざるを得ないのは、とてもとても悔しい気持ちでいっぱいです。
本作に関わっていただいたスタッフの皆さんや俳優の皆さん、関係業者の皆さんには深く深くお詫びを申し上げなければなりません。
約一か月間の製作中断を実施いたしましたが、未だ再開ができなくて、非常に申し訳なく心苦しい気持ちでいっぱいです。
しかし私たちの夢はまだ生きていますし、撮影を諦めない信念を持ち続けて資金調達も続けて行く所存です。
ファイナンスが決まり次第、また皆さんを呼び戻し、共に『臺灣三部曲』を完成させたいと考えています。

資金調達及び環境の変化を待ちながら、様々な不可抗力も想定しながら、対応策についても考え続けます。
そして、本作を実写からアニメーション制作にシフトする可能性や機会、実現の可能性があるかどうかについても、スーパーバイジング・プロダクション・デザイナーの種田陽平さんや現在準備中のアニメ映画『ダナミ』のチームにも、専門的なアドバイスを仰ぎ相談することを検討をしています。

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『セデックバレ』で台風によりセットを流された時も、決して諦めなかった魏徳聖監督、今回もきっとこの困難を乗り越えると信じています。

※『臺灣三部曲』に関するこれまでの記事

2020/09/04
魏徳聖（ウェイ・ダーシェン）監督の壮大すぎる映画『臺灣三部曲』製作プロジェクト正式に始動！
http://www.asianparadise.net/2020/09/post-336c3b.html

2020/08/06
魏徳聖（ウェイ・ダーシェン）監督の壮大すぎる新作『臺灣三部曲』クラウドファンディング開始、PR動画第一弾解禁！
http://www.asianparadise.net/2020/08/post-07ece2.html

2019/11/02
魏徳聖（ウェイ・ダーシェン）監督の壮大すぎるプロジェクト「臺灣三部曲歷史文化園區」臺南市政府との契約記者会見！
http://www.asianparadise.net/2019/11/post-ea2f2e.html

2018/08/08
魏徳聖（ウェイ・ダーシェン）監督の壮大すぎる新作『臺灣三部曲』始動記念、日本初インタビュー in 台北！
http://www.asianparadise.net/2018/08/in-ca01.html

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