台湾の春節映画紹介1〜『嗨!神獸』
1月31日から春節に入る台湾では、この週末から春節映画が次々と公開になります。
その中から、ます『嗨!神獸』をご紹介します。
本作は2020年の金馬奨で視覚効果賞にノミネートされ、金馬影展で上映されたファンタジー映画。マレーシア出身の池家慶(チー・ジアチン)監督の、初の長編単独監督作です。
素朴な漁村を舞台に、父を亡くし傷ついた少年の心に寄り添う神獸…心あたたまるファンタジー。
主役の少年は、『親愛なる君へ(原題:親愛的房客)』などで天才子役と称される白潤音(バイ・ルンイン)。父役に李李仁(リー・リーレン)、母役は楊采妮(チャーリー・ヤン)、そして祖母に呂雪鳳(ロー・シュエフォン)という豪華なキャスティングとなっています。
◇池家慶監督のコメント
「この話は父が数年前に突然亡くなった後に書いたもので、父と親しかった8歳のいとこを主人公にしています。
父が亡くなった後、私たち大人は葬式などで忙しく、何が起こったのか誰も彼に話しませんでした。
1か月後、彼は突然私に『おじさんは戻ってこないの?」と尋ねました。
死に直面し、私たち大人は皆、感情ではなく現実の出来事に向き合わなければなりません。 だから私は大人と子供がどのように死と向き合うかについて語りたかったのです。
父がいなくなった後、私たちの間に残っているのは彼の思い出だけだと深く感じました。
人が死んだ後、思い出は残された最高の贈り物です。 劇中の子供たちと同じように、獣は間違いなく父が彼に残した最高の思い出です」
◆ストーリー
漁村で父と祖母と暮らす少年阿吉(アジ)は、いつも父が子供の頃に森で出会った不思議な獣の話を聞かされていた。
ある日、父親は海から戻ってこなかった。
祖母ひとりでは彼の面倒を見ることができず、おとな達は数年前に家を出て行った母親と台北で暮らすことを考えていた。
「森の奥に神話の獣が住んでいて、人々の悪夢を食い尽くす!」という話を信じていた少年は、この神獸に父が帰って来るよう頼もうと、森へ探しにいく…。
宜蘭の大溪漁港で撮影された、親子の絆と少年の成長を描いたこの物語は、釜山国際子ども・青少年映画祭アジアパノラマ、ソウル九老国際子ども映画祭、カナダファンタジック国際映画祭に出品されました。
『嗨!神獸』
監督:池家慶(チー・ジアチン)
出演:白潤音(バイ・ルンイン)、李李仁(リー・リーレン)、楊采妮(チャーリー・ヤン)、呂雪鳳(ロー・シュエフォン)、是元介(シー・ユエンジエ)
台湾で2月1日より公開
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