2022大阪アジアン映画祭 香港映画『黄昏をぶっ殺せ(原題:殺出個黃昏)』高子彬(リッキー・コー)監督インタビュー
2022大阪アジアン映画祭で〈HONG KONG GALA SCREENING〉として上映された香港映画『黄昏をぶっ殺せ(原題:殺出個黃昏)』の高子彬(リッキー・コー)監督に、オンラインインタビューしました。
本作は、人生を終わらせたいと願う人たちの手伝いをする仕事をしている、かつて泣く子も黙る殺し屋チームとして腕を鳴らしていた3人の物語。
依頼人らとの交流をきっかけに様々な人間模様がユーモアも盛り込みながら展開していきます。
これにより、謝賢(パトリック・ツェー)が2021年香港電影評論学会最優秀俳優賞を初受賞、2022年香港金像奨最優秀主演男優賞に初めて、かつ史上最高齢でノミネートされたということで話題の作品です。
謝賢は、凄腕のナイフ使いなのに刀削麺を削るのが遅くてクビになるという出だしですが、雰囲気があり、たたずまいなどとってもかっこいいのです。
鍾雪瑩(ジョン・シュッイン)演じる孫みたいな女の子とのやりとりも、可笑しくもジーンとさせられたりします。
馮寶寶のほうも、マイクや電話を七節鞭に見立てた華麗なアクションや歌など見せ場もたっぷり。
登場人物のキャラがみなきちんと立っていて、脚本の良さと監督の演出力で、本当におもしろい作品です。
高子彬監督はこれまで多くの名作・話題作の助監督をつとめてきた方で、本作が映画の監督デビュー作になります。
そのきっかけは、俳優の林家棟(ラム・ガートン)が謝國豪(ケヴィン・ツェ)と7年がかりで書いた脚本を見せられ、監督をオファーされたことがきっかけだったそうです。
プロデューサー経験もある彼ら2人と一緒に話し合いながら脚本に肉付けしていき、製作が決定。
そして、謝賢をどう口説こうか…脚本が気に入らなかったら?映画に出る気はないと言われたらどうしようかと色々迷ったそうです。
「それでも脚本を読んでもらい、老人問題も描きたいと話したら、なんと快諾してくれた」ということです。
「もう一人の大ベテラン馮寶寶はマレーシア在住のため、プロデューサーが現地に飛ぶと、久々の謝賢との共演だし、前向きに引き受けてくれた」と、幸先の良いスタートだったようです。
そのほか、撮影現場での様子やエピソードほかお聞きしたインタビューは、後日Podcastで配信します。
金像獎の授賞式が7月17日に九龍灣國際展貿中心で行われることが発表されましたが、ノミネートされている5部門の結果が楽しみです。
『黄昏をぶっ殺せ(原題:殺出個黃昏)』
監督:高子彬(リッキー・コー)
出演:謝賢(パトリック・ツェー)、馮寶寶(フォン・ボーボー)、林雪(ラム・シュー)、鍾雪瑩(ジョン・シュッイン)、李燦琛(サム・リー)
大阪アジアン映画祭の紹介ページ
https://www.oaff.jp/2022/ja/program/hk06.html
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
| 固定リンク
« 2022大阪アジアン映画祭 台湾ドラマ『縁起良き時(原題:良辰吉時)』黃熙(ホアン・シー)監督インタビュー | トップページ | 2022台湾映画上映&トーク4月16日『廃棄の城(原題:廢棄之城)』お申し込み予定の皆さまへ »
コメント