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2022/03/28

2022大阪アジアン映画祭 香港映画『ママの出来事』彭秀慧(キーレン・パン)監督インタビュー

0328offpan 2022大阪アジアン映画祭で上映さた香港映画『ママの出来事』の彭秀慧(キーレン・パン)監督に、オンラインインタビューしました。
2017年に同映画祭で観客賞を受賞した『29歳問題(原題:29+1)』の彭秀慧監督の第二作は、女性映画とアイドル映画という2つの側面を持った作品です。
かつて音楽業界で敏腕マネージャーとして活躍していた女性が結婚を機に家庭に入ったのですが、息子も間もなく高校卒業ということで再び仕事を始め、若いアイドルを育てていくのだが…というストーリー。
監督は相変わらずお綺麗で、制作の経緯やキャスティングなど色々語ってくれました。

本作の主役 毛舜筠(テレサ・モー)は、香港映画ファンならよくご存知のスター。
公式インタビューでも語っていますが、彭秀慧監督はいつか一緒に仕事をしたいと思っていて、たまたま知り合いの家庭と仕事を両立しているテレビの有能な女性プロデューサーの話がきっかけで、毛舜筠を主演にこの物語を撮ろうと思ったそうです。
そして監督は会社に企画を出して、製作を開始。
この会社というのは、毛舜筠と監督が所属している英皇娛樂(EEG)。多くの有名スターや俳優を抱える香港の大手芸能事務所で、音楽や映画を製作する子会社も有する一大エンタメ企業です。

EEGの映画部門英皇電影も業界の大手ですから、本作も良い環境の中で作られたのではないかと思います。
彭秀慧監督の才能と大手映画会社ですから、向かうところ敵なし、でしょう。

監督は、着想のきっかけとなった女性プロデューサーをはじめ、ご自身のまわりの働くママを大勢リサーチしたそうです。
「みんな自分なりの価値観を持っていて、仕事と家庭のバランスをうまくとっている。本当に凄い、偉大な女性だと思った。じゃあ、自分だったらできるのか、と問い続けながら脚本を書き始めました」と語っていました。
毛舜筠は、この脚本段階から色々アドバイスしてくれたり、監督にとってかなり大きなサポートとなったそうです。

冒頭で、本作は女性映画とアイドル映画という2つの側面を持つと書きましたが、毛舜筠が演じる敏腕マネージャーに復帰した女性の生き方、自分が手がけるアイドルと同じくらいの年頃の息子を持つ母親としての葛藤と、アイドルを売り出すサクセスストーリーが見事に融合されて、見る者をグイグイと引っ張っていきます。
同じ女性として主人公に感情移入しながら、乙女の部分でアイドルに胸が躍る、という一粒で二度おいしい映画です。

そして、このアイドルと主人公の息子を香港のアイドルグループ「MIRROR」の姜濤(ギョン・トウ)と柳應廷(ジャー・ラウ)が演じているということで、ラインナップ発表時から香港のファンたちがたいへんなことになっている、と聞きました。
と言うのも、この映画はまだ香港で公開されていないのです。
香港ではコロナ渦により映画館が休館していて、再開したとしても公開待ちの作品が詰まっているため、いつ公開になるかまだわからないのだと、監督が言っていました。

こういった事情から、内容について詳細に語っていただいた監督のインタビューのPodcastは、香港での公開が始まったら配信します。

0328offmama 『ママの出来事(原題:阿媽有咗第二個)』
監督:彭秀慧(キーレン・パン)
出演:毛舜筠(テレサ・モー)、姜濤(ギョン・トウ)、柳應廷(ジャー・ラウ)

大阪アジアン映画祭の紹介ページ
https://www.oaff.jp/2022/ja/program/hk04.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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