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2022/03/19

2022大阪アジアン映画祭 香港映画『僻地へと向かう』黃浩然(アモス・ウィー)監督インタビュー

0319oaffamos2022大阪アジアン映画祭で上映されている香港映画『僻地へと向かう』の黃浩然(アモス・ウィー)監督に、オンラインインタビューしました。本作は、モテ期到来の男子のラブストーリーと、香港の歴史を語る辺境地を絡み合わせた、とっても楽しい映画です。

取材時にオンラインになると、工事現場の作業員のようなベストとヘルメットのガタイの良い方が映り、えっ?と思ったら、ヘルメットをとると…なんと監督でした。
撮影中の合間に現場から取材を受けて下さるということで、ありがたい限りです。
(写真は、監督からご提供いただいた本作のメイキング・カットです)


0319oafffarfaraway 前作『点対点』では香港の中心地での各地点を辿っていましたが、今回は、失われつつある香港の美しい風景と人々の思いを感じて、胸に迫るものもありました。
香港が香港でなくなってしまう不安…というのは深読みしすぎかも知れませんが、沙頭角が出てきたりすると、以前大阪アジアン映画祭で上映されてとても心に残っている『中英街一號』という作品の舞台になった歴史的・政治的なポイントですから、どうしてもこの楽しい物語の裏にある“何か"を探りたくなってしまいます。

ところが、監督がこの映画を作ろうと思ったきっかけは、「僕自身が島に住んでいて、帰る時に桟橋で若いカップルが別れを惜しんでいる姿をよく目にしていました。一緒にこれを見ていた妻といつも、そんなに名残惜しいのなら家まで送っていけば良いのに、と話していたんですよ。そしてある日、もしこの男の子が複数の彼女がいてみんな島や遠い所に住んでいたら…何かおもしろいストーリーができそうだと思ったから」ということでした。

本作では、主役の岑珈其(カーキ・サム)がとても良い味を出していて、まるであて書きのようなキャラクターに思えたのですが、監督は「多くの作品に出ているものの主役ではないしイケメンでもないから出資者を説得するのに苦労した」と言っていました。
でも巧い俳優だし、共演の余香凝(ジェニファー・ユー)の強力な後押しで出資者に納得してもらい、完成した作品を見て出資者もこれで良かったと言ってくれたそうです。

岑珈其(カーキ・サム)は、2008年に香港版『九月に降る風』=香港でのタイトルは『烈日當空』でデビューして以来映画やドラマにたくさん出ています。
今回の大阪アジアン映画祭では本作のほかに『私のインド男友』と『ママの出来事』にも出ていて、〈HONG KONG GALA SCREENING〉はまるで岑珈其祭り。
本当にいい俳優です。

監督にはこの他、各地を巡ることとスマホアプリの開発での展開について、キャスティングについて、撮影の苦労など色々お聞きしています。
このインタビューは、後日Podcast配信しますので、どうぞお楽しみに!

明日3月20日の10:10から2回目の上映があり、まだチケットはあるようなので、ぜひご覧になって下さい。

『僻地へと向かう』
監督:黃浩然(アモス・ウィー)
主演:岑珈其(カーキ・サム)、蘇麗珊(シシリア・ソー)レイチェル・リョン(梁雍婷)ハンナ・チャン(陳漢娜)ジェニファー・ユー(余香凝)

大阪アジアン映画祭のの紹介ページ
http://www.oaff.jp/2022/ja/program/hk02.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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