2022大阪アジアン映画祭 台湾映画『修行』錢翔(チエン・シャン)監督インタビュー
2022大阪アジアン映画祭で上映された台湾ドラマ『修行』の錢翔(チエン・シャン)監督に、オンラインインタビューしました。
本作は『EXIT(原題:迴光奏鳴曲)』に次ぐ錢翔監督の二作目で、前作に続いて陳湘琪(チェン・シアンチー)が主演、陳以文(チェン・イーウェン)と夫婦役を演じます。
王定國(ワン・ディングォ)の短編小説「妖精」の映画化で、ある夫婦の中年の危機と人生の課題を繊細で詩的な語り口により、人間の感情を伝えています。
『EXIT(原題:迴光奏鳴曲)』で台北電影奨の主演女優賞を受賞した陳湘琪の演技が、前作をしのぐ素晴らしさだと業界の評判も上々。金馬奨で主演女優賞にノミネートされました。
前作ではひとりの青年の世話をすることが発露となっていた中年女性の鬱屈が、本作では出口を失っているように感じました。
また陳以文は、抑圧された中年男性の自由への欲求を繊細に演じて、芝居巧者の面目躍如。
原作の小説は息子の視点で描かれているそうですが、監督は映画の場合観客は誰に感情移入できるか、ということを考えて、妻をメインに脚本を書いたと言っていました。
「取材やリサーチを重ね何度も脚本を書き直していたので、時間がかかってしまった」と、前作から7年空いてしまった理由を語ってくれました。
そして、素晴らしい演技を見せてくれた陳湘琪は、やはり構想の段階から、ヒロインにしようと考えていたのか聞いてみました。
「脚本の段階から彼女に出てもらおうと考えていましたが、最初は愛人の役を予定していました。しかし意見交換をしていくうちに僕と彼女の結婚観が違うので、妻の役をやってもらおうと思いました」
…なかなか興味深いお話しです。
その他陳以文の演技について、そしてタイトルとした「修行」の意味など色々お聞きしましたので、全容は後日配信するPodcastでお楽しみ下さい。
『修行』
監督:錢翔(チエン・シャン)
出演:陳湘琪(チェン・シアンチー)、陳以文(チェン・イーウェン)、黃柔閩(ホアン・ロウミン)
大阪アジアン映画祭の紹介ページ
https://www.oaff.jp/2022/ja/program/t07.html
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