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2022/08/06

タイ映画『プアン/友だちと呼ばせて』公開中、バズ・プーンピリヤ監督来日イベント!

0806puan1 「こんな映画アリ!?」と大興奮を巻き起こし、本国タイで年間ランキング1位、アジア各国でタイ映画史上歴代興収1位を奪取、世界中からリメイク権を熱望され、日本でも大ヒットを記録した『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ監督最新作『プアン/友だちと呼ばせて』が8月5日から公開され、バズ・プーンピリヤ監督来日のイベントが行われました。
本作は彼の才能に心底惚れた、『花様年華』『恋する惑星』の巨匠王家衛(ウォン・カーウァイ)が自らプロデュースを熱望し、サンダンス映画祭でワールドシネマドラマティック部門で審査員特別賞に輝きました。

0806puan4 バズ・プーンピリヤ監督の来日イベントは8月2日の公開直前トークイベントに続き、今日8月6日は映画評論家の森直人とのトークが行われました。
森直人から製作総指揮を務めた王家衛とのコラボレーションについて聞かれたバズ監督は「1990 年代の映画を観て育った世代にとって、王家衛はみんなのアイドル。だから『一緒に仕事をしよう!』と言われたときは『夢ではないか?』と思ったくらい」とビックリ仰天。およそ1年半に渡る脚本の修正作業を共に行ったそうで「彼の考え方や映画製作についても学び、まるで彼が先生で僕が生徒の映画学校で学んでいる気分でした」と共同作業の様子を回想していました。

0806puan2 元カノに会いに行くというストーリーラインを思いついたとき、王家衛からはあるミッションを与えられたといいます。それは「本当に自分の元カノを訪ねてインタビューする」というもの。
バズ監督は「過去の出来事は一体何だったのか?自分の間違いは何だったのか?を明確にする狙いがあったわけですが…。しかし実際に自分の元カノに取材するというのは、想像以上のチャレンジでした」と苦笑いしていました。

本作にはプーンピリヤ監督自身のパーソナルな面もふんだんに盛り込まれているようです。
「この作品は個人的な映画だと思います。撮影中も自分と対話しているような感覚。過去の自分が現在の自分に語り掛けてきて、それは将来の自分にも影響を与え るような気がする。若き自分へのトリビュート的な作品であると言えるでしょう」と思い入れを明かしました。

0806puan3 撮影素材も大量となり「編集はまさに挑戦。大量のフッテージがあり、最初の編集バージョンは3時間50分くらいありましたから。そこからいかに映画の肝になるところを失うことなく、短くしていくか」とかなりの難産だった様子。
また、余命宣告を受けた青年ウードを演じたアイス・ナッタラットについてバズ監督は「ウードの役作りをするべく、彼は誰よりも先にNYに行ってタイレストランで数週間実際に働きました」と役者魂を紹介し「スゴイネ!」と日本語で絶賛。
アイスは17キロもの減量に挑戦したそうですが「アイスにはNYにいる末期がんになった私の親友ロイドに会ってもらいました。アイスは彼に会ったことで役 作りのインスピレーションを受けたようで、とても熱心に役を演じてくれました。アイスはこの作品が、私とロイドの記憶に対する思い出に捧げる映画であると理解してくれたのだと思います」と感謝していました。

『プアン/友だちと呼ばせて』
新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、渋谷シネクイントほか全国順次公開

<STORY>NY でバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。白血病で余命宣告を受けたので、 最期の頼みを聞いてほしいというのだ。タイに駆けつけたボスが頼まれたのは、元恋人たちを訪ねる旅の運転手。カーステレオから流れ る思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。忘れられなかった恋への心残りに決着をつけたウードを、ボスがオリジ ナルカクテルで祝い、旅を仕上げるはずだった。だが、ウードがボスの過去も未来も書き換える〈ある秘密〉を打ち明ける──。

監督:バズ・プーンピリヤ『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
製作総指揮:王家衛(ウォン・カーウァイ)『花様年華』『恋する惑星』
脚本:バズ・プーンピリヤ、ノタポン・ブンプラコープ、ブァンソイ・アックソーンサワーン
出演:トー・タナポップ アイス・ナッタラット プローイ・ホーワン ヌン・シラパン ヴィオーレット・ウォーティア AND オークベープ・チュティモン
原題:One For The Road/タイ/2021 年/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/129 分/字幕翻訳:アンゼたかし/監修:高杉美和
配給:ギャガ
©2021 Jet Tone Contents Inc. All Rights Reserved.
HP:https://gaga.ne.jp/puan/
Twitter:@puan_movie
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コメント

「パタヤ・サワー、ニューヨーク・サワーに、親父のラジオ」
元カノへの感謝や贖罪が「Happy Old New Year」にも見えましたが、後半はBossへの贖罪でしたね。

投稿: しんや | 2022/08/09 22:19

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