2016年から始まりました台湾文化センターとアジアンパラダイス共催の台湾映画上映イベント「台湾映画のいま」、今年は会場+オンラインのハイブリッド形式で開催しており、第5回は三世代のタイヤル族の家族を描いたヒューマンドラマ『ハヨン一家〜タイヤル族のスピリット(原題:哈勇家/GAGA)』を上映しました。
この映画は、2022年の金馬奨で6部門ノミネートされ、監督賞を受賞。今年の台北電影奨で長編劇映画賞、編集賞、新人賞を獲得しました。
今回は、なかなか知る機会の少ない台湾原住民の文化や生活を描いた作品であること、普遍的な家族愛を描いた内容に、心を揺さぶられた方が多かったようです。
(以下、アンケート回答からの抜粋)
「とてもいい映画!派手な映画ではないけれど、家族のささやかなやりとりに、何度も温かな気持ちが胸にこみあげてきた。また、タイヤル族の人々の暮らしや文化も興味深く、観ていてとても楽しかった」「タイヤル族の文化や伝統が代々受け継がれて行く様を見て、今の日本の暮らしに忘れ去られてしまったものを見るよう」「家族の思い遣り、過剰な干渉、意地の張り合い、甘え合い、失敗とかを細やかに描かれ、しみじみ良い作品だ」「家族の絆にどんどん引き込まれた」「原住民の家族ならではのテーマのようでいて、どこの家族にも通じるところもあり、とても興味深く見た」「美しい自然の風景や人々のリアルな光景に思わず見入ってしまった。選挙と娘の妊娠は大きな出来事だが、全体的に淡々としたタッチで描かれているのがとても良かった」
また、アフタートークでの本編解説では演技経験のない出演者がほとんどだったことについての驚きをはじめ、映画を深く理解する助けとなり、活躍する原住民の俳優(歌手兼業も含め)の紹介もたいへん好評でした。
(以下、アンケート回答からの抜粋)
「俳優さんの出自を聞いて驚いた。皆さん、存在感ありすぎ!」「演技経験が無い人達と思えない。指導も素晴らしいが持って生まれた素質が凄い」「俳優がほぼ素人であることに衝撃を受けた。特に祖母役はベテラン俳優だと思っていたので」「製作の背景や監督、原住民の方々について詳しく聞け、映画の理解が深まった」「台湾(原住民)文化や俳優の方々の背景を知ることで、より深く理解ができた」「作品をより知る形の補足情報がうれしく、最新情報も役に立つ」「キリスト教の行事が映画に登場して不思議に感じていたが、トークのお陰で疑問が解消された」「安定のわかりやすい解説により、映画の中で疑問に感じた部分も合点がいってスッキリした」
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