香港映画『香港の流れ者たち(原題:濁水漂流)』12月東京、1月大阪はじめ全国順次公開!
李駿碩は長編2作目となる本作で、過酷な状況の中にも人間の「尊厳」、お互いを思いやる「心」を見出し、社会派ドラマという枠を超え、ヒューマンドラマとして深い余韻を引き出しました。
新進気鋭監督の元に集まったのは、香港の新旧世代を代表するスターキャストたち。
80年代から香港映画界で活躍し、『エグザイル/絆』(2006/ジョニー・トー監督)等で知られる香港のベテラン俳優 吳鎮宇(フランシス・ン)が、ヤク中のホームレスの人生の悲哀を表現し新境地を切り拓きました。
また、最近はイケオジ俳優としても名高い謝君豪(ツェー・クワンホウ)、90年代を代表する李麗珍(ロレッタ・リー)、『風の輝く朝に』(1982/レオン・ポーチ監督)で知られる葉童(セシリア・イップ)の特別出演も話題となりました。
そして若手キャストは、『燈火は消えず』(2022/アナスタシア・ツァン監督)『返校 言葉が消えた日』(2019/ジョン・スー監督)等の話題作への出演が続く蔡思韵(セシリア・チョイ)、『別叫我“賭神”』でチョウ・ユンファの息子役に抜擢された注目俳優 柯煒林(ウィル・オー)、『私のプリンス・エドワード』や『星くずの片隅で』で注目される朱栢康(チュー・パクホン)等、注目俳優が集結しています。
李駿碩(ジュン・リー)監督コメント
「深水埗(シャムスイポー)のホームレスを初めて取材したのは、まだ大学生頃だった。当時、彼らは翡翠市場の前で野宿していた。彼らと同じテーブルに座り語り合い、彼らが今まで癒されたことのない心の傷、忘れられない痛みを抱えていることを知った。
その後、僕は一時香港を離れていたが、再び彼の元を訪ね時、木造の家はさらに密集して、囲いはどんどん高くなり、様々な人々が行き来していた。部外者の僕にとって、彼らとの接触はますます難しくなってしまっていた。僕は外部の要因によって激変したその地域の変化を、あらゆる善意と敵意も含めて書き留めることにした。
多くの人は僕がこの映画を撮ることを知って、聞いてくる。彼らがなぜ路上で生活することになったか?ホームレスたちにはどんな過去があったか?と。
この映画について、僕はそうした質問に答える必要がないと思う。なぜなら僕は彼らを非難したり、同情したりするつもりはないからだ。僕が関心を持っているのは、彼らの「現在」の生活と状態だ。彼らがどこの出身であれ、過去に何をしてきたかには関係なく、自分の尊厳のために戦う権利があり、人間として扱われ、尊重されるべきだと信じている」
≪STORY≫
濁流に身を任せて生きる“流れ者(ホームレス)”たちが欲しいのは、和解金か?謝罪/尊厳か─!?
刑務所を出たファイは雑多で陰鬱な街・深水埗(シャムスイポー)へ戻り、ラムじいが出所祝いくれたクスリをさっそくキメる。ホームレス仲間の皿洗いのチャン、ヤク中のダイセン、車椅子のランたちと再会し、ファイはまた高架下で暮らしはじめる。ある晩、事前通告なしにやってきた食物環境衛生署によって、ファイたちは家も身分証明書も何もかも失ってしまう。
新人ソーシャルワーカーのホーは彼らのために裁判を起こし、政府に賠償と謝罪を求める。ホーはベトナム難民であるラムじいの家族探しを手伝い、ファイの健康を心配し通院を勧め、彼らをできる限りサポートしていく。
ファイはハーモニカを吹く失語症の青年に出会い、「モク」という名前を与える。ファイはモクと新しい小屋を建て、心を通わせていく。建設中のマンションに忍び込み見下ろした夜の深水埗の街には、人々の生活の息吹が感じられるまばゆい光の海が広がっていた。ファイはモクに静かに語りかける。
「深水埗は貧乏人が住む町だ。高級マンションを建てて、貧乏人はどこへ行く? 」
政府から賠償金として2000香港ドルずつ受け取れることになり、よろこぶダイセンたち。ただファイだけが謝罪なしの賠償金は受け入れないと拒絶し、彼らは散り散りになってしまう。ひとり高架下に残ったファイ。賠償も謝罪もないまま、彼らは冬を越せるのだろうか…。
『香港の流れ者たち(原題:濁水漂流)』
2023年12月16日(土)よりユーロスペースほか全国ロードショー
監督:李駿碩(ジュン・リー)
出演:吳鎮宇(フランシス・ン)、謝君豪(ツェー・クワンホウ)、李麗珍(ロレッタ・リー)、蔡思韵(セシリア・チョイ)、柯煒林(ウィル・オー)、朱栢康(チュー・パクホン)
2021|香港|カラー|DCP|5.1ch|112分 (C)mm2 Studios Hong Kong
公式HP:https://hknagaremono.wixsite.com/official
【配給】Cinema Drifters/担当:リム・カーワイ
【配給・宣伝】大福
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コメント
いいとこの坊ちゃんが自分探しで、ホームレスをサポートする学生と仲良くなる映画でしたね。
昨年の四十四やクリーニングの映画は見てませんが、気づくとStill Humanから香港映画は変わってきてますね。
投稿: しんや | 2023/10/20 20:24