日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』序章〜台湾でヒット中!日本は5月3日公開
台湾の許光漢(シュー・グァンハン)と日本の清原果耶がダブル主演を務める『青春18×2 君へと続く道(原題:青春18x2 通往有你的旅程)』が、台湾でヒット中、日本では5月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショーとなります。
3月27日には許光漢(シュー・グァンハン)が来日して、藤井道人監督と清原果耶と共に登壇する舞台挨拶付きの上映イベントも開催されました。
本作は、台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」を読んだプロデューサーの黃江豐(ロジャー/ホアン・ジャンフォン)から俳優の張震(チャン・チェン)に繋がり映画化を企画、日本との共同製作により完成した作品です。
※写真はクリックすると別ウィンドウで拡大表示します
張震は、本作で初めててエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。
俳優としてのキャリアは皆さんよくご存知ですが、短編映画『尺蠖』の監督や、自身で製作会社を持ちプロデューサーとしての活動もしています。
張震てほんとに多才。
監督作品『尺蠖』について興味のある方は、こちらをご参照下さい。
http://www.asianparadise.net/2014/07/post-bb30.html
<コメント>
『青春18×2 君へと続く道』は、親しい友人でありプロデューサーの黃江豐(ロジャー)さんが紀行エッセイを見たことから始まり、4年の時間をかけ脚本開発をしました。その後藤井監督が参加してくださり大きな力となりました。この映画の誕生は、天の時、地の利、人の和の様々なご縁が結びついた結果です。
長い間藤井監督の作品に注目しており、監督の映画の独特な魅力を高く評価していたため、撮影中は監督を深く信頼し、創作者としての監督の考えを尊重し支持をしました。グレッグ・ハンさんと清原果耶さんは非常に優秀な俳優です。二人の間で起こる化学反応を楽しみにしています。
今回初めてエグゼクティブ・プロデューサーを務めました。国際共同製作はある種の試練、学びの機会であり、そして異なる仕事や文化的背景を持つ映画人たちの交流が増え、作品に異なる魅力を与えてくれます。
青春の真っただ中にいる、又は嘗て青春を過ごした皆様に、この笑いあり涙ありのラブストーリーを是非ご覧いただきたいと心からお勧め致します。
監督は『新聞記者』、『余命10年』などで注目されている藤井道人。
祖父が台湾人で20代のころに台湾で留学経験があり、そこで知り合った人々とネットワークが広がり、今回の監督のオファーをされたのだそうです。
ネットワークの起点は、本作にカラオケ店のオーナーとして出演している北村豊晴監督。
そこから台湾の映画人脈につながり、素敵なコラボが誕生することになりました。
詳しくは、公式サイトの「監督インタビュー」をご覧下さい。
https://happinet-phantom.com/seishun18x2/
<コメント>
僕のルーツの一つである台湾との共同プロジェクトは、本当に幸せな時間でした。
プロデューサーのチャン・チェン、主演のグレッグ・ハンをはじめ、たくさんの大切な仲間たちが台湾で出来ました。
言語や文化を超えて、互いの敬意を忘れずに『映画』に向き合い続けた日々は、僕にとっての宝物です。
これは、18年前に置いてきた青春に、36歳になった主人公がサヨナラを告げる物語です。日本だけでなく、アジア、世界の人たちの心にしっかりと残る映画を目指しました。まさに、僕にとっての監督人生第二章のはじまりであると自負出来る作品になっています。
清原果耶さんをはじめとする素晴らしい日本キャストと台湾キャストのコラボレーションを是非楽しみにしていてください。
◆台湾版予告編
主演の許光漢は、2019年のドラマ『時をかける愛(原題:想見你 )』でブレイクし、2023年のメガヒット映画『僕と幽霊が家族になった件(原題:關於我和鬼變成家人的那件事)』などで若手俳優のトップを走っています。
韓国での人気も高く、ドラマ『No way out』に出演決定。
また、歌手として2021年にアルバムもリリースしています。こちらも多才。
本作でははつらつとした18才の高校生と事業に失敗した36才の主人公を演じ、日本語のセリフを含め、とても良い演技をしています。
さすが、名匠王小棣(ワン・シャオディ)監督が主宰するQ place(若手俳優育成を目的とするワークショップ)で経験を積んだだけある実力。
<コメント>
オファーを頂いた時は、初めての国際プロジェクト作品への参加だったので、とても興奮しました。同時に緊張もありました。「青春」のほろ苦さや甘酸っぱさを感じられる脚本でしたが、日本語の台詞もあったので、少し心配でした。ですが、通訳の先生も熱心に教えてくださり、僕も出来る限り覚えられるよう努力しました。藤井監督の演出はとても正確で、監督の想像の中に俳優を入り込ませる能力も素晴らしく、ご一緒できて嬉しかったです。言葉は違いますが、すぐに息がぴったりと合ったように思いました。
今回、日本と台湾の異なる文化を体験することができました。撮影に関わることから食文化などの些細なことまで、どれも興味深く、学ぶことの多い撮影でした。多くの初めてを経験でき、楽しかったです !
みなさま、ぜひ劇場で「青春」を堪能してください !
もう一人の主役清原果耶は、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』でヒロインをつとめ、数々の映画やドラマで活躍中。
台湾映画『1秒先の彼女(原題:消失的情人節)』を日本でリメイクした『1秒先の彼』でもヒロイン経験があり、台湾とは縁があります。
本作ではバックパッカーとして台湾に来て、財布をなくしたことからカラオケ店に住み込みのバイトをすることになり、許光漢演じる高校生たちと知り合うという役。
さわやかな持ち味を十分に生かしたキャラクターで、純愛映画のヒロインを好演しています。
<コメント>
お話を聞いた時、どうしても参加したいと思えた素敵な企画でした。以前にも、ご一緒させていただいたことのある藤井道人監督と前田浩子さんがいるのならば、国際プロジェクトという新たな挑戦の場でも踏ん張ることが出来るはずだ、と撮影が始まる前から本当にワクワクしていました。
今回演じさせていただいたアミちゃんは強く、儚く、とても魅力的な女の子です。許光漢(グレッグ・ハン)さんをはじめとする素敵なキャスト・スタッフの皆さまと、台湾、そして日本の地で紡いだ繊細な日々たちが皆さまの心を温められますよう願っています。
この他日台の豪華俳優による共演の顔ぶれが凄い!
張孝全(チャン・シャオチュアン)、道枝駿佑、黑木華、黑木瞳、松重豐、山中崇、屈中恆(チュー・チョンハン)、曾少宗(フィガロ・ツェン)、陳姸霏(チェン・イエンフェイ)ら、それぞれとても贅沢な使われ方をしています。
このあたりも、キャスティングディレクターや藤井監督の腕に脱帽。
今回は3月27日の舞台挨拶付き上映会に行きましたが、メディアではなく一般観客として(ちゃんとチケットを買って)行ったので、イベントについてのレポートは控えます。
(様々な大手メディアが報じているので、そちらをご覧下さい)
見た感想として、とても良くできた作品で、見事な合作だと思います。
海外との合作映画は、なかなか成功例がありません。
何を持って成功とするのか。
作品のクォリティと興行成績が二大要素だと思いますが、今の段階で言える作品のクォリティは高いと思います。
おそらく、色々ご苦労はあったでしょうが、この日台合作をまとめたプロジェクトリーダーの映画愛と情熱が大きな力となったのでしょう。
(この点についてもリサーチして、追々お伝えできればと思います)
作品は違う文化や習慣を持つ日本と台湾への"寄り"のバランスの良さが見事で、藤井監督の手腕はさすがです。
そして、劇中で岩井俊二監督の『ラブレター』がキーアイテムになっています。
台湾では『ラブレター』が伝説のラブストーリーになっていて、ほとんどの人が知っています。
余談になりますが、今回の上映会で許光漢が雪の中で叫ぶシーンがあり、この時に観客の反応がなかったのです。
みんな『ラブレター』見てないんかい!と心の中で突っ込みました。
この映画に関わった台湾の友人(映画業界人)に聞いてみると、台湾ではやはり笑いが起きたそうで、今回の日本の反応を伝えると「えええっ!」と驚いていました。
なので、未見の方はぜひ『ラブレター』を見てから本作を見ていただきたいと思います。
さらに、これはロードムービーという一面もあるので、日本も台湾も、"あ、知ってる""行ったことある"という風景がいくつも出てきますが、藤井監督の映像センスが良いので、観光映画風な描き方とは一線を画しています。
そして、細かい所まで色々な気配りがあったり、にくい演出があるのですが、これは公開されてからあらためてお伝えしようと思います。
この映画が大好きになったので、台湾の製作会社にお願いしてこれまでのリリースを送っていただきました。
多くの皆さんに、『青春18×2 君へと続く道』を見ていただきたいと願い、今回から不定期シリーズとして、台湾でのプロモーションや会見などの記事をアップしていきたいと思います。
(日本での活動は、様々な大手メディアを見て下さい)
『青春18×2 君へと続く道(原題:青春18x2 通往有你的旅程)』
<ストーリー> 始まりは18年前の台湾――
高校生・ジミーのバイト先に現れた日本から来た4つ年上のバックパッカー・アミ。ひと夏を同じ店で働き過ごすことになった2人だったが、次第にジミーはアミに淡い恋心を抱いていく。夜道をバイクで2人乗りしたり、映画を観に行ったり、2人の距離は縮まっていったが、突然、アミが日本に帰ることに。気持ちの整理がつかないジミーに、アミは“ひとつの約束”を提案する。時が経ち、あるきっかけで久々に実家を訪れたジミーは、日本に戻ったアミから18年前に届いたハガキを見つける。初恋の記憶がよみがえったジミーは、過去と向き合い、今を見つめるため、初めての日本での一人旅へ。アミとの思い出の曲を聞きながら列車に乗り、ジミーが向かうのは彼女の故郷。ジミーはアミとの再会を果たせるのか―。
監督・脚本:藤井道人
エグゼクティブ・プロデューサー:張震(チャン・チェン)
原作:「青春18×2 日本慢車流浪記」
出演:許光漢(シュー・グァンハン)、清原果耶、張孝全(チャン・シャオチュアン)、道枝駿佑、黑木華、山中崇、松重豐、黑木瞳、屈中恆(チュー・チョンハン)、郁方(マギー・ルー)、北村豐晴、曾少宗フィガロ・ツェン)、廖慧珍(リャオ・フイチン)、陳姸霏(チェン・イエンフェイ)、李冠毅(リー・グァンイー)、洪群鈞(ホン・ジュンチュン)、劉主平(リウ・ズーピン)
日本配給:ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト:https://happinet-phantom.com/seishun18x2
公式X(旧Twitter)・公式Instagram:@seishun18x2
5月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
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