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2024/08/26

【台湾映画】『花蓮の夏』4Kデジタル修復版が10月より公開!

0826karen1 台湾の優れた青春映画として、またLGBT映画としても高い評価を受けた『花蓮の夏(原題:盛夏光年)』の4Kデジタル修復版が、10月4日よりシネマート新宿ほか全国の劇場にて順次公開されます。
本作は2006年に台湾で公開され、同年の東京国際映画祭でも上映、2007年に『花蓮の夏』という邦題で日本公開されました。
台湾公開当時は、その年の興行収入では第2位という成績を上げ、主演の一人張睿家(レイ・チャン)が金馬賞の新人賞を獲得しています。

※写真はクリックすると別ウィンドウで拡大表示します

監督は、当時25才で最年少の鬼才といわれた陳正道(レスト・チェン)。本作がすでに4作目で、まだ台湾ではホラー映画が熟していない時期に早くも鮮烈な作品を発表し注目されていました。
しかし、本作の少し後に活動の場を早々に中国に移し、『101 回目のプロポーズ〜SAYYES〜』や、『20 歳よ、もう一度』ほか様々なジャンルのヒット映画を放ち成功しています。

0826karen2 落ちこぼれとそれを面倒見る優等生の不確かな愛を描き、そこに絡むひとりの少女との微妙なトライアングルは、アートな作風の中に痛烈な苦さを残した本作は伝説的なボーイズラブの名作と言われ、国民的バンドであるMayday(五月天)の切なさ溢れる主題歌も、名曲として台湾音楽史に刻まれています。
そして、新人賞は逃したものの、現在の台湾映画界の中心的俳優となったもう一人の主役、張孝全(チャン・シャオチュアン)を生んだ作品としても、『花蓮の夏』の功績は大きいのです。

今回日本での4K修復版の公開に合わせ陳正道監督からメッセージ動画が到着。
本作が再び日本で上映される喜びを語るとともに本作のファンに加え若い観客にもぜひ観てもらいたいとアピールしています。
また、併せて解禁されたポスタービジュアルは、複雑な感情を抱きながらたたずむ3人のアップが印象的で、キャッチコピーには「あの夏、僕は彼に恋をした。」という主人公の想いを表した言葉が添えられました。

この映画は台湾映画史に於いて重要な位置づけになっている作品ですし、個人的にも大好きなので、アジアンパラダイス以外にもこれまで色々なメディアに原稿を書いてきました。
2021年に台湾でデジタル修復版によりリバイバル上映された時はとても気になっていたのですが、コロナ禍で行く事はできなかった為、ついに日本でも美しい映像で見られる日がやってきたことは本当にうれしいです。

『花蓮の夏』
監督:陳正道(レスト・チェン)
出演:張睿家(レイ・チャン)、張孝全(チャン・シャオチュアン)、楊淇(ケイト・ヤン)
原題:盛夏光年 英題:ETERNAL SUMMER / 2006 年 / 台湾 / シネマスコープ / 96 分 / 5.1ch
配給:AMG エンタテインメント
日本語字幕:島根磯美
© Rolling Film Entertainment - Flash Forward Entertainment. All rights reserved.
配給:AMG エンタテインメント
公式サイト:https://karennonatsu.com

※おことわり
張孝全は、2014年の映画『真夜中の五分前』の時から事務所の意向により、日本語表記が「チャン・シャオチュアン」となりました。
今回配給会社からのリリースは旧表記のため、他メディアではそのままかも知れませんが、アジアンパラダイスでは新表記にしています。

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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