【台湾映画】林書宇(トム・リン)監督の新作『小雁與吳愛麗』10月に台湾で公開
監督は妻である夏于喬と一緒に映画を撮りたいと思っていたそうですが、脚本を書き始めた時は何を書いているのかわからなくなり、物語がどこへ向かうのかもわからなかったそうです。
ただ監督の頭の中に、似たような二人の女性が浮かんだだけ。一人は罪を償って更生した人で 、もう一人は演技を学ぶ人。
「執筆を進めていくうちに、登場人物が自分は誰なのか、そしてこれがどのような物語なのかを私に語ってくれるようになりました。1年以上かかり、少し予想外ではありましたが、物語は最後に夏于喬が最も大切にしてきた母と娘の関係に到達しました」と、創作の源について語っています。
監督の言葉は続きます。
「この映画は母と娘のあわせ鏡のような関係から、理解と受容を見つけようとします。私は妻の中に母を見、妻の母の中に彼女を見ました。愛し合い、反発しあう似た者同士の母と娘はどうなるのか」と。
そして、この映画は初めて監督がモノクロにトライした作品です。その理由は、純粋な感じを出したいから。
「映像がモノトーンになると、私たちの目は色に惑わされなくなります。特に台湾は色彩が多い環境なので、モノクロにするとより人物が浮かび上がれるようになります。また、ストーリーがシンプルであるため、この映画が映像を通じて作り出そうとしている雰囲気がさらに重要になります」
「書き始めてから2年が経ち、私の中でこの映画のイメージはますます鮮明になってきました。これは私たちのための映画であり、妻と制作チームとともに最も純粋な創作的初心に戻ることを楽しみにしています。創作は個人的なものであればあるほど、より多くの人の心を動かすことができるという言葉を深く信じています」
という一文で締めている監督の新作、楽しみでなりません。
『小雁與吳愛麗』
監督・脚本:林書宇(トム・リン)
出演:夏于喬(シア・ユーチャオ=キミ・シア)、楊貴媚(ヤン・グイメイ)、曾國城(サム・ツェン)、黃奇斌(ホアン・チービン)
10月10日より台湾で公開
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