アジアンパラダイス

予告編の第一弾が解禁されてから、海外からの問い合わせも引きを切りませんが、今回発表されたポスターのサードバージョンは、銃を手にした警察官の張震（チャン・チェン）が真っ直ぐに前を見つめています。
劇中で、劉冠廷、馬志翔、侯彥西が長年の事件を追う捜査員チームで、過去の謎に火をつけます。
そして、ニューバージョンの予告編では、張震と王柏傑が共に闘い、蹴り合い、首を絞め合う肉弾戦が繰り広げられます。
王柏傑は「張震はとてもリアルだ。首を絞めるシーンでは距離の計算をしなかったので、大きな音を立てて壁の角にぶつかり、二人ともかなりの衝撃を受けました。張震はそれでもとてもプロフェッショナルで、そのシーンをやり遂げた」と語っています。

本作で金馬奨の助演男優賞にノミネートされている莫子儀は二役を演じ、物語の重い背景や役柄の解釈をとともに心境を語りました。（ネタバレを避けているのか、かなり抽象的な表現です）
「わずかな手がかりでこれらのことを垣間見ることができるようになるには、途方もない長い年月がかかる。助けてくれる人も、助けたいと思う人もいない時、それはとても無力な旅なのです」

また、予告編の最後には衝撃のショットがあり、ネットユーザーたちは「えええ？！」と、波紋が広がりました。
さらに今回の予告編であらたに楊謹華（シェリル・ヤン）の名が初めて明かされ、映画ファンの期待をさらに高めています。
今回3度目の鍾孟宏作品に出演となった劉冠廷は、「監督の作品はいつも緊張します。今回は脚本のスケールも広がり、撮影も難しい。スタッフの誰もが毎日戦々恐々と難題に立ち向かっているので、いつもと違うという気持ちはありません。監督の要求は、どの作品でも変わりません」ということです。

本作は数億台湾ドルという製作費をかけ、20人近い豪華キャストを集め、撮影は台湾を北から南まで縦断するだけでなく、莫子儀と李銘忠はアメリカでのロケも行いました。
プレミアには出席していませんが、陳以文（チェン・イーウェン）は「鍾孟宏監督作品はどれも異なり、一作一作ステップアップし、自らの完成形へと進んでいる。今回は、時代背景もより深みのある映画になっている。脚本を読んだ時、絡んでくる人物、シーンの複雑度が非常に高いと感じた。今回はアメリカでも撮影しているので、監督のプレッシャーはさらに大きいだろう」とコメントしています。

その監督は、今年の金馬奨で監督賞にノミネートされませんでした。
それついて「自分の意に沿わないことがあったとき、世の中の不公平さに文句を言うのは違うと思う。 それよりも、自分と一緒に仕事を成し遂げてくれたのは誰なのかを常に思い出し、そのことに感謝すべきだ」と言っています。

『餘燼』は鍾孟宏監督ならではの独創的なスタイルで、歴史の古い書物を紐解くように、一見平穏に見える年月の裏に、いかに多くの忘れ去られた秘密が潜んでいるかを明らかにします。

＜ストーリー＞
街の平穏を揺るがす市場で起きた殺人事件、次々と起こる事件の裏には知られざるつながりがあった。
警察官の張振澤（張震）は相棒と数々の謎の糸口を探っていくが、事件の方向性は次第にズレていく。
そこに正体不明の男、莫子凡（莫子儀）が現れ、呼び覚まされ続ける過去の記憶の中から、徐々に真実が浮かび上がってくる。

『餘燼』
監督・脚本：鍾孟宏（チョン・モンホン）
出演：張震（チャン・チェン）、莫子儀（モー・ズーイ）、許瑋甯（アン・シュー）、金士傑（ジン・シージエ）、劉冠廷（リウ・グァンティン）、鮑起靜（パオ・ヘイチン）、陳以文（チェン・イーウェン）、王柏傑（ワン・ボージエ）、李銘忠（リー・ミンジョン）、楊謹華（シェリル・ヤン）

台湾で11月15日より公開

※これまでの本作に関する記事

2024/09/14
【台湾映画】鍾孟宏（チョン・モンホン）監督の新作『餘燼』予告編第一弾解禁！台湾で11月15日に公開
http://www.asianparadise.net/2024/09/post-5fcc31.html

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