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2024/11/09

第37回東京国際映画祭 香港映画『お父さん』Q&Aとインタビュー

1108papa1 第37回東京国際映画祭のコンペティション部門で上映された香港映画『お父さん(原題:爸爸)』の11月1日のQ&Aに、翁子光(フィリップ・ユン)監督とキャストの蘇文濤(ディラン・ソウ)が登壇しました。
この回は谷祖琳(ジョー・コク)はいなかったのですが、満席の中活発な質疑応答が展開しました。

本作は、母と妹を殺した少年と父の物語というヘビーな内容ですが、時間軸を交差した構成が巧みで、父親役の劉青雲(ラウ・チンワン)の演技派素晴らしく、香港の街と人々の生活感がリアルに伝わってきます。

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※写真はクリックすると別ウィンドウで拡大表示します

1108papa2 統合失調症の息子役はオーディションでなかなか見つからなかったそうですが、たまたまスタッフの息子である蘇文濤に出会ったという運命のキャスティング。
演技は初めてのため指導の先生に付きましたが、監督は自由に演じさせて、最後に調整するという方法をとったそうです。

監督は2015年にデビュー作の『九龍猟奇殺人事件(原題:踏血尋梅)』が香港電影金像奨で7部門を受賞したことで一躍注目を集めたため、その後も犯罪映画の監督やプロデューサーのオファーが続き、次回作も同ジャンルの作品だと言っていました。

1108papa3 また、背中の演技について聞かれた監督は、人の心理が背中に現れることでこの描き方を多用したと答え、蘇文濤は「凄いですね、この質問。だって僕は気づかなかったし(監督の意図も)知らなかった」と日本語で言っていました。
更に、監督はこの背中の演技は楊德昌(エドワード・ヤン)監督の『ヤンヤン夏の想い出(原題:一一)』のカメラを構える少年の背中にインスパイアされたことも語っていました。

1108papa4 そして、この後単独のインタビューを行いました。
当初は監督が脚本を依頼されたのが、自身で監督されることになった経緯はじめ色々おききしましたが、内容は犯罪映画についてなのに、とても楽しい取材でした。
それは監督や蘇文濤にお人柄によるものだと思いますが、充実した時間になりました。
そういえば、Q&Aでも日本語を使っていた蘇文濤、別に習っているわけではなく、日本のアニメが大好きなので覚えたということ。
今後も俳優を続けていくのかどうか聞く時間はありませんでしたが、このピュアな瞳をまたスクリーンで見られると良いなと思います。

このインタビューは後日Podcastで配信しますので、お楽しみに!

公式レポート(10月31日)
https://2024.tiff-jp.net/news/ja/?p=65179

公式インタビュー
https://2024.tiff-jp.net/news/ja/?p=65752

作品紹介
https://2024.tiff-jp.net/ja/lineup/film/37002CMP10

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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