大阪アジアン映画祭 フランス、ポルトガル映画『イケメン友だち(原題:漂亮朋友)』耿軍(ゲン・ジュン)監督Q&A
大阪アジアン映画祭で3月21日に上映されたフランス、ポルトガル映画『イケメン友だち(原題:漂亮朋友)』の耿軍(ゲン・ジュン)Q&Aについてお伝えします。
本作は制作国表記がフランス、ポルトガルとなっていますが、監督も出演者も中国人、撮影地も中国なので実質中国映画と言っても良いでしょう。
ただ、この中国では上映することができない内容なので、フランスとポルトガルが出資をしています。
中国のインディペンデント映画にはよくあるパターンですね。
2024年11月に台湾の金馬影展で上映され、張志勇(チャン・ジーヨン)が主演男優賞と撮影賞、編集賞の三冠を獲得しています。
※写真はクリックすると別ウィンドウで拡大表示します
大阪アジアン映画祭のプログラミング・ディレクター暉峻創三さんのインタビューでもお聞きしていますが、中国当局を無視して台湾の金馬影展に出したといういわく付きの作品なので、台湾のあとはどこでも上映されておらず、セールス・エージェントに連絡をとるのに苦労したとおっしゃっていました。
そしてこの映画はタイトル通りではなくイケメンが一人も出てこないゲイムービーで、モノクロの映像がさらに斬新さを増幅しています。
耿軍監督は黒竜江省の鶴岡生まれの49才、2004年に監督デビューし、2014年の短編『錘子鐮刀都休息』が金馬奨の最優秀短編賞を受賞しています。2017年の『輕鬆+愉快』でサンダンス映画祭のワールドシネマ・ドラマティック部門の審査員特別賞に輝き、金馬奨の監督賞にもノミネートされています。
Q&Aの時間は短いながら、観客の簡潔で的確な質問により、とても充実した内容になりました。
Q:撮影地について
監督:「中国の東北部、黒竜江省の鶴岡で、私は20年来ここで作品を撮ってきました」
Q:ジム・ジャームッシュはお好きですすか?
監督:「とても好きです。20年前に彼の作品を見て強烈な魅力に取り憑かれました。ずっと大好きな監督です」
Q:ゲイの男達の弱さと、レズビアンのカップルの強さの対比について
監督:「この映画を撮るにあたり、父親の世代と私の友人達を観察して脚本を書いていったのですが、男性はもろさを隠して生きていると考えました。そのもろさをラブストーリーにのせて表現したいと思いました。中華圏の男達は往々にして屈強で強いイメージが多い。でもその中にもろさを持っていることを表現したかったのです。振り返ってみると私自身も気弱なところが多い。それとは逆に、私の知っている年上や同世代の女性たちはとても強い気持ちを持っている。自分の欲しいものはなんとしても手に入れたいという意志の強さが感じられると、ずうっと思っていました」
最後にひとこと
監督:「人間はどうしてこれをやらなきゃいけないのかと思っても、そういうときには勇敢に向き合っていった方が良いと思います。特に愛には勇気が必要です。皆さん今日はどうもありがとうございました」
『イケメン友だち(原題:漂亮朋友)』
監督・脚本:耿軍(ゲン・ジュン)
出演:張志勇(チャン・ジーヨン)、徐剛(シュー・ガン)、薛寶鶴(シュエ・バオハー)
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
| 固定リンク





コメント