金馬奨
2024/08/31
2023/12/04
2023金馬奨レッドカーペット
11月25日に台北の国父記念館で行われた金馬奨授賞式、60回という節目だけに国内外からのゲストも多く、レッドカーペットはとても華やかでした。
これまではレッドカーペットの突き当たりがカメラマンスタンドだったのですが、今年は終点と平行する位置になり、作品チームごとの大勢口の並びがなく、全てソロショット撮影となったのが大きな変更点です。
それにより撮影時間が短縮され、以前は最後のウォーキング者を撮り終わってダッシュでプレスセンターに移動しても授賞式の開始に間に合わなかったのが、この改善により余裕ができました。
(写真は、レッドカーペットを歩く今年の審査委員長李安(リー・アン)監督です)
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2023/11/26
第六十回金馬獎 作品賞は『石門』(日本)、吳慷仁(ウー・カンレン)と林品彤(オードリー・リン)が主演男女優賞!
第六十回金馬獎の発表授賞式が11月25日に国父記念館で行われ、作品賞は大塚竜治監督と黃驥(ホワン・ジー)監督の『石門』(日本)、主演男優賞は『富都青年』の吳慷仁(ウー・カンレン)、主演女優女優賞は『小曉』の林品彤(オードリー・リン)が受賞しました。
トロフィーの数は、監督賞、助演男優賞、メイク&コスチュームデザイン奨、音楽賞の『老狐狸(Old Fox)』が4、『石門』が作品賞と編集賞で2、『疫起(エピデミック)』が視覚効果賞と美術デザイン賞の2、『本日公休』が助演女優賞とオリジナル主題歌賞の2ということで、全体にバランスがとれた感があります。
個人賞も、『老狐狸(Old Fox)』で監督賞の蕭雅全(シャオ・ヤーチュエン)、助演男優賞の陳慕義(アキオ・チェン)の2人が受賞しましたが、新人賞は香港映画『但願人長久(離れていても)』の謝咏欣(ツェ・ウィンヤン)、新人監督賞に香港映画『年少日記』の卓亦謙(ニック・チェク)でした。
選考に関する詳細、各受賞者のコメントなどは、後日掲載します。
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2023/11/25
2023/11/24
2023/10/21
台湾映画上映&トーク『童話・世界』タイムリーなテーマに強い関心と高い評価!
2016年から始まりました台湾文化センターとアジアンパラダイス共催の台湾映画上映&トーク「台湾映画のいま」、今年度最後、第7回は性暴力事件による人間模様を写し出す『童話・世界』を上映しました。最近台湾では政界や芸能界、スポーツ界でもセクハラ被害の告発が続き、MeToo運動が広がっています。
文学や映像コンテンツが性被害事件を可視化したことも、#MeTooへとつながったと言われ、本作もそのひとつと言えるでしょう。
本作は、弁護士出身の唐福睿(タン・フールイ)監督がデビュー作として、現在と17年前の性暴力事件を通してさまざまな人間模様を描き出しました。
世界で、特に日本でも性被害が社会問題になっているいま、この映画への関心が高いことが、アンケート回答に強く反映されています。
本作は現在と17年前という時間軸が交錯する映画ですが、ほとんどの方が迷子になることなく作品の神髄に触れることができたのは、構成の巧みさと監督の演出力、俳優の演技力によるものでしょう。
(以下、アンケート回答からの抜粋)
「最近よく耳にするようになった<グルーミング>という言葉が何度も浮かんだ。劇中で描かれるのは、わかりやすく暴力を使った性被害ではないが、思わず目を背けたくなるようなシーンが何度もある。少女たちが愛していると言いつつも、その表情が本当に苦しそうで、これは人格を深く傷つける許されない暴力だと何度も怒りを感じた」「俳優の演技はもとより、脚本の素晴らしさに魅了された」「重いテーマだったが、考えさせられる良い映画」「複数の性被害を被告側、原告側から視点を変え、法律的観点から描いておりとても興味深かった。ぐいぐい引き込まれていく、とてもいい映画だった」「曖昧なラインが法律で複雑になっていく感じで、観終わった後も心の置き場所が無い感覚」「作り手のエネルギーを感じる作品で良かった」「非常にセンシティブな題材の映画を、重たくなりすぎず、しかもさまざまな視点からまとめ上げた脚本力と演技力に感嘆した。物語の回収をどうするのかと気になっていたのだが、見事なエンディング」「エンタメ性を排除し訥々と誠実に進む人物描写とストーリー展開、ゆえにリアリティを感じる社会派作品。予備校講師のずるさに腹が立ち、後から李康生が上手かったんだなあと我に返った」「キャスティングも演技ではなく本人、の様に感じるほどに素晴らしかった」「重たいテーマの作品だが俳優陣の見事な演技に引き込まれ夢中で見た。素晴らしい作品!」「今年見た映画で一番見ごたえのある作品」「被害者役二人の心の機微の表現力、加害者役の見事なまでの洗脳する演技、気づくと劇中に引き込まれていた」
また、アタートークで本編解説は作品を理解するのにやくだったようで、金馬奨ノミネートについて、日本と台湾の映画祭上映作品の最新情報をは、タイムリーだと喜んでいただけました。
(以下、アンケート回答からの抜粋)
「作品を深く理解するのに、解説がいつもとても助かる」「映画の背景や役者のバックグランドなどとても分かりやすい」「解説と監督からのメッセージは作品理解に助かる」「監督のコメントも含め、出演者の方々のバックグラウンドの紹介に、より理解が深まった」「作品の背景や現在の台湾映画事情がわかり、とても面白かった」「台湾映画の近況がよくわかり、今後の台湾映画にも期待しつつ、これからもいろいろ観たいと思った」「毎回最新情報がありがたく、いろいろな作品を見てみたいと思う」「東京国際映画祭への流れとしても今日このイベントがあるのはテンション上がる」「金馬奨がより楽しみになった」
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2023/10/03
第六十回金馬獎ノミネート発表!主演男優賞候補は全員台湾!
10月3日、第六十回金馬獎のノミネート発表会見が行われ、552作のエントリーから各部門の候補作が発表されました。
前半は金馬執行長の聞天祥(イエン・テンシャン)が、後半は俳優の黃秋生(アンソニー・ウォン)がノミネート作品を発表しました。
今年の最多ノミネートは、金馬影展オープニング作品『五月雪』で9部門、続いて日本でも先日公開された『關於我和鬼變成家人的那件事(僕と幽霊が家族になった件)』と台北電影奨で大勝利しNetflixで配信中の『疫起(エピデミック)』が8部門となっています。
個人賞では主演男優賞に『關於我和鬼變成家人的那件事(僕と幽霊が家族になった件)』の許光漢(グレッグ・ハン)と林柏宏(リン・ボーホン)、『富都青年』の吳慷仁(ウー・カンレン)、台北電影奨で主演男優賞を獲得した『疫起』王柏傑(ワン・ボージエ)、そして久々に台湾で活動を再開した阮經天(イーサン・ルアン)と台湾勢が並び、時代の流れを感じさせる顔ぶれになりました。
一方主演女優賞は、台湾の12才で金馬奨最年少ノミネート者の林品彤(オードリー・リン)と66才の陸小芬(ルー・シャオフェン)、香港の余香凝(ジェニファー・ユー)と鍾雪瑩(チュン・セッイン)、中国の胡伶(フー・リン)と、年齢も国籍も様々。
そして、東京国際映画祭で見られるノミネート作品が多いのもうれしいところです。
第六十回金馬獎は、11月25日に台北の國父記念館での授賞式で発表されます。
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2023/06/25
林青霞(ブリジット・リン)、陳坤厚(チェン・クンホン)が第60回金馬獎の終身成就獎!
今年で第60回を迎える金馬奨で、俳優の林青霞(ブリジット・リン)と監督とカメラマンの陳坤厚(チェン・クンホン)が終身成就獎の栄誉が与えられることになりました。
11月25日に刻吹き民間で行われる授賞式で、トロフィーが渡されます。
林青霞は1973年の『窗外』でスクリーンデビュー、『我是一片雲』、『月朦朧鳥朦朧』、『雁兒在林梢』、『一顆紅豆』など愛情文芸作品全盛時代のトップ女優として活躍。
1990年代には香港で武侠映画『スウォーズマン(原題:女神伝説の章笑傲江湖之東方不敗)』や『白髮魔女傳』『恋する惑星(原題:重慶森林)』ほかに出演しました。
陳坤厚はカメラマンとして多くの作品に携わり、『小城故事』、『坊やの人形(原題:兒子的大玩偶)』、『冬冬の夏休み(原題:冬冬的假期)』などの侯孝賢(ホウ・シャオシェン)作品も多数。監督として『少年(原題:小畢的故事)』ほか台湾映画に大きく貢献してきました。
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。
2022/11/28
Podcast 2022金馬奨取材レポート
11月19日に行われた2022金馬奨、映画ライターの杉山亮一さんによる取材レポートをPodcast配信しました。
受賞結果の現地での反応、コロナ前の授賞式との違い他、色々お聞きしました。
★参照記事
第五十九回金馬獎受賞結果
http://www.asianparadise.net/2022/11/post-6569b4.html
第五十九回金馬獎授賞式
http://www.asianparadise.net/2022/11/post-b15885.html
音声はこちら。
http://asianparadise.sblo.jp/article/189886316.html
★リンクは有り難いのですが、写真や記事、音声の転載は固くお断りします。
2022/11/21
より以前の記事一覧
- 第五十九回金馬獎作品賞は台湾の『一家子兒咕咕叫』、主演男女優賞は香港の黃秋生(アンソニー・ウォン)と張艾嘉(シルヴィア・チャン)! 2022.11.20
- 2022金馬奨イメージフィルムと豪華プレゼンター発表! イメージフィルムは許承傑(シュー・チェンジエ)監督で謝盈萱(シエ・インシュアン)が五役! 2022.11.07
- 台湾の2022金馬マスタークラスの講師陣発表! 2022.10.21
- 2022金馬奨審査委員長に許鞍華(アン・ホイ)、審査員に張震(チャン・チェン)、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)ら決定! 2022.10.17
- 2022金馬奨の司会は謝盈萱(シエ・インシュアン)、授賞式のオープニングフィルムは許承傑(シュー・チェンジエ)監督! 2022.10.13
- 第五十九回金馬獎ノミネート発表!香港映画と台湾映画が拮抗! 2022.09.27
- 2022金馬影展オープニング&クロージング作品発表! 2022.08.30
- 2021第58回金馬奨レッドカーペット! 2021.11.30
- 2021第58回金馬奨プレゼンターと作品ナビゲーター! 2021.11.29
- 2021第58回金馬奨授賞式! 2021.11.28
- 第五十八回金馬獎 作品賞は『瀑布』、主演男女優賞は張震(チャン・チェン)と賈靜雯(アリッサ・チア)! ドキュメンタリー映画賞は香港の『時代革命』! 2021.11.28
- 第58回金馬獎観客賞と国際評論家賞を『アメリカンガール(原題:美國女孩)』が受賞! 2021.11.26
- 台湾映画『兜兜風』、主役は62才で金馬奨新人賞ノミネート! 2021.11.23
- 第58回金馬奨大集合写真お披露目!撮影時のメイキング映像も! 2021.11.17
- 2021金馬奨、林柏宏(リン・ボーホン)が司会者初挑戦、レッドカーペット司会者に徐鈞浩(ジェイク・シュー)、パフォーマンスゲストは艾怡良(イブ・アイ)、茄子蛋(EggPlantEgg)! 2021.11.09
- 第五十八回金馬獎ノミネート発表!香港映画『濁水漂流』が最多ノミニー、僅差で台湾三作が続き混戦模様! 2021.10.05
- 台湾映画『消失的情人節』の邦題決定『1秒先の彼女』、6月25日より新宿ピカデリーほかにて全国公開! 2021.02.14
- Podcast 杉山亮一さんと2020金馬奨トーク〜Vol.2 ! 2021.02.13
- Podcast 杉山亮一さんと2020金馬奨トーク〜Vol.1 ! 2021.02.06
- 第五十七回金馬獎授賞式 2020.11.23
- 第五十七回金馬獎『消失的情人節』が5冠! 陳淑芳(チェン・シューファン)が主演女優賞と助演女優賞のW受賞、主演男優賞は莫子儀(モー・ズーイ)! 2020.11.22
- 2020金馬奨、プレゼンター発表! 2020.11.10
- 第五十七回金馬獎ノミネート発表! 2020.09.30
- 第57回金馬獎終身成就獎に侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督! 2020.08.24
- 華流エンタメ専門誌「華流スター&ドラマガイド 2020」4月25日発売! 2020.04.21
- 第五十六回金馬獎レポート〜受賞式&プレスセンター編 2019.11.26
- 第五十六回金馬獎レポート〜レッドカーペット編 2019.11.24
- 第五十六回金馬獎、作品賞は『陽光普照(ひとつの太陽)』! 2019.11.23
- 第五十六回金馬獎ノミネート記者会見で観客賞と国際評論家賞発表! 2019.11.22
- 台湾の金馬電影大師課(マスタークラス)に永瀬正敏、是枝裕和監督、美術の種田陽平が講師に! 永瀬正敏は金馬奨の審査員も! 2019.10.18
- 第五十六回金馬獎ノミネート発表! 2019.10.01
- 第55屆金馬獎受賞式&プレスセンター編 2018.11.21
- 第55屆金馬獎レッドカーペット! 2018.11.19
- 第五十五回金馬獎、作品賞は『大象席地而坐(象は静かに座っている)』! 主演男優&女優賞は徐崢(シュー・ジェン)と謝盈萱(シエ・インシュエン)! 2018.11.17
- 金馬奨アウト・オブ・コンペ、国際批評家賞は『迫り来る嵐(原題:暴雪將至)』、観客賞は『象は静かに座っている(原題:大象席地而坐)』! 2018.11.16
- 第五十五回金馬獎ノミネート発表! 2018.10.01
- 2018金馬影展のオープニング&クロージング作品決定! 中国の若手監督畢贛(ビー・ガン)と蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)の新作! 2018.07.31
- 第54回金馬獎〜プレスセンター受賞者編 2017.12.06
- 第54回金馬獎レッドカーペット! 2017.11.30
- 第五十四回金馬獎は台湾映画『血觀音』『大佛普拉斯』が大奮闘! 2017.11.26
- 第53回金馬獎頒獎典禮〜林柏宏(リン・ボーホン)助演男優賞受賞編 2016.12.13
- 第53回金馬獎頒獎典禮〜プレスセンター受賞者編 2016.12.11
- 第53回金馬獎頒獎典禮〜レッドカーペット編 2016.12.10
- 第五十三回金馬獎、作品賞はダークホースの「八月」、主演女優賞は「七月與安生」の周冬雨(チョウ・ドンユー)と馬思純(マー・スーチュン)の二人! 2016.11.27
- 金馬獎アウト・オブ・コンペの観客賞は『我不是潘金蓮』、国際批評家賞に『八月』、『再見瓦城』は伯爵年度優秀賞! 2016.11.26
- 第53回金馬獎審査員記者会見! 2016.11.15
- 第53屆金馬獎の審査員とプレゼンター発表! 2016.11.13
- 第五十三回金馬獎ノミネート発表!台湾の「一路順風」が8部門で最多! 2016.10.01
- 2016金馬奨、審査委員長は許鞍華(アン・ホイ)監督! 2016.06.02
- 「台湾エンタメパラダイス vol.14」3月7日発売! 2016.02.26
- 第52回金馬獎頒獎典禮〜受賞式・プレスセンター編 2015.11.29
- 第52回金馬獎頒獎典禮〜レッドカーペット編 2015.11.24
- 第五十二回金馬獎は台湾映画が圧勝!作品賞は「刺客聶隱娘(黒衣の刺客)」 2015.11.22
- 2015金馬奨、観客賞は賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の『山河故人』! 2015.11.20
- 金馬影展『踏血尋梅』で郭富城(アーロン・クォック)がレッドカーペットに! 2015.11.19
- 金馬影展『刺客聶隱娘』『山河故人』のスタッフ・キャストがレッドカーペットをウォーキング! 2015.11.18
- 第52回金馬獎審査員記者会見、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)も登壇! 2015.11.11
- 第五十二回金馬獎ノミネート発表、今年は台湾映画強し!! 2015.10.01
- 「第四十七屆金馬獎」ノミネート作品を東京で見る! 2010.10.04